HAIKU

今や、世界的に有名な HAIKU (俳句)。イギリスの学校でも Year 4 から俳句について勉強します。
俳句と言えば、5―7―5 の17音からなる短詩で、季語を取り入れるならわしとなっています。
日本語では
ふるいけや かわずとびこむ みずのおと (松尾芭蕉)
ときれいに 5-7-5 となっていますね。
次に、英語の俳句を一句、見てください。
Whitecaps on the bay:
A broken signboard banging
In the April wind.
  Richard Wright (collected in Haiku: This Other World, Arcade Publishing, 1998 cited in Wikipedia)
さて、この俳句、何が 5-7-5 となっていますか?
単語?これだと、4-4-4 ですね。
文字?これでは、16-23-14 になってしまいます。
答えは syllables (シラブル:音節) なんです。え?音節って何かって?
まず、最初の
whitecaps on the bay 
このwhitecap(s) を辞書で調べてみてください。
white-cap(s)
と、white と cap の間に点が入っていませんか?この単語は white とcap(s) という二つの音節から成り立っているということです。
辞書を見ながら、先程の英語の俳句をもう一度シラブルに気をつけて見ていくと
一番最初の行は、
white-caps on the day ⇒音節の数は5つ。
次の行は
a bro-ken sign-board bang-ing ⇒音節の数は7つ。
最後の行は
in the ap-ril wind ⇒音節の数は5つ。
お分かりでしょうか。これが英語の俳句 5-7-5 なのです。
イギリスの Year 4, 5 と言っても、日本ではまだ小学校3, 4 年生。俳句自体を知らないと思うのです。俳句とは何か、ということから教えてあげないといけないのですが、漫画でも読める俳句の本があります。

(もっと別の本もあると思いますが、ここではこの本を宣伝させてください!この本の漫画家さん「瑞樹奈穂」さん、私の高校時代の仲良しの友だちなんです!笑)

ライン

さて、今まで辞書のこの部分を気に留めて見ていたという人は少ないと思います。
英語は一つ一つの単語に強弱があります(日本語は高低がある)。この強弱をきちんと言うことは大切だと感じている人も多いと思いますが、このシラブルに単語を区切ることで、どこを強く言ったらいいのかわかりやすくなります。また、このシラブルに沿って単語を口にすることで、「通じやすい」英語にもなるのです。
これから、単語を調べる時には気を付けて見ると、面白いかもしれません。

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