Alliteration アリタレーション:頭韻法

Stage 2 (Year 3 ~ Year 6) になると、算数や英語の授業は全クラスを合わせて、能力別にクラス編成をします。日本から渡英したばかり・英語のレベルが学年相当でない子どもたちは、下のクラスで学習します。
私がたまたま参加した Year 6 の英語の授業ですが、やはり全部で3つのレベルにわかれていました。その中でも一番下のクラスは約20人の子どもに対して先生が一人、そしてティーチングアシスタントが二人いました。そして、この Guided Reading の時間は、先生が14人、各ティーチングアシスタントが3~4人の子どもと一緒に行っていました。私が参加したグループはティーチングアシスタント一人と三人の子どもが一緒に行っていたイグループ。
1時間弱の授業で読んだ本はイギリスの子どもたちに大人気の Horrid Henry (ホリッド・ヘンリー:こわ~いヘンリー) シリーズ。

1ページ当たり20行ほどの文章で100ページほどあります。この Horrid Henry シリーズは、ほとんど 話が 4章にわかれているので (chapter:チャプター と言う)、1章あたり25ページほどの本になります。話の内容はさることながら、非常にテンポのいいお話しで、ついつい私も話にのめり込んでしまいました。そのテンポがいい理由の一つに alliteration (アリタレーション:頭韻法)が挙げられます。
この Horrid Henry のおもしろいのは登場人物の名前にすべて形容詞がついているのですが、
Horrid Henry (こわ~いヘンリー)
Perfect Peter (かんぺきピーター)
Sour Susan (不機嫌スーザン)
Moody Margaret (気まぐれマーガレット)
Fiery Fiona (情熱的フィオーナ)
Rude Ralph (失礼なラルフ)
などなど
さて、気が付きました?名前を形容していることばが全て、各名前の最初の文字と同じになっていることを!
ほら。
Horrid Henry
Perfect Peter
Sour Susan
Moody Margaret
Fiery Fiona
Rude Ralph
このように、同じ音で始まる言葉を集めた修飾方法が alliteration (アリタレーション:頭韻法) です。場合によっては3つも4つも同じ音で始まる形容詞を使って、子どもの名前を形容していることもありました。
お子さんといっしょに自分の名前も形容してみてはいかがでしょうか。なお、アリタレーションの勉強は、Year 2 から始まります。


この Guided Reading ですが、一時間でなんと2章分も読んでしまったという速さ。ティーチングアシスタントがほとんど音読していたのですが、子どもたちも各章数ページずつ読んでいきました。子どもの読み方を聞いていると、理解しているかどうかがわかります。
– 会話文では気持ちを込めて読んでいるか
– comma (コマ:読点) や full stop (フルストップ:句点) できちんと止めるか
– 形容詞などその意味にあった読み方をしているか
読み終えた後は、子どもたちはまざまな質問に答えます。
– どの話が一番好きだったか。それはなぜか。⇒ただ単に一文で答えるのではなく、理由を説明するときに、自分だったらどうするか、自分だったらどう思うか、などを答えていきます。
– どうしてこんな結果になったのか (話の内容を理解しているかどうか)。
ここで聞いていると、would や could などを使った仮定法の質問が多く、イギリスに来て間もない子どもにはかなり難しい質問だと感じました。
これが Year 6 のなかでも一番支援を必要とする子どものグループというわけですから、上のレベルになるとどうなるのか・・・。

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