2025 年 2 月ワークショップを終えて

2025 年 2 月は対面で以下の 4 つのワークショップを開催しました。

・英語の 42 音と基本の綴り指導 – はじめてのジョリーフォニック 1 ワークショップ

・読み書き困難をもつ子どもへの指導

・Guided Reading

・はじめてのジョリーフォニック 2 ワークショップ

workshop 1

英語の 42 音と基本の綴り指導

– はじめてのジョリーフォニックス 1 –

「はじめてのジョリーフォニックス 1」では、英語の 42 音とその基本の綴り、そして 13 個のひっかけ単語を指導します。指導する方の多くはそれらを「指導した」ことに満足しているのではないでしょうか?もちろん、カリキュラムの関係もあるので、「なんとか時間をやりくりして、そのすべての指導をスケジュール通り行わなくては」と、「どうやって指導するか」をメインに考えてしまっている先生方も多いと思います。

ですが、毎回トレーニングで繰り返し説明しているように、指導を通して「子どもに本当に読み書きの力がついているか」という視点で考えることが大切だと私は考えています。そもそも、「力がついている」とはどういう状態で、どうやってそれがわかるのでしょうか?今回のワークショップでは、この点をひも解いていきました。

はじめてのジョリーフォニックス1を終えたら2に急いで移るのではなく、アセスメントをしながら一人一人の生徒さんに必要な指導をどのようにしていくかを丁寧に考えていかなければならないと思いました。

アセスメントの内容ややり方、アセスメントシートのメモの取り方等詳しく学べたのもとても勉強になりました。より良いレッスンをするために一人一人の現状をしっかり見てあげる必要がありますね。

アセスメントをはじめ、流暢な読みにつなげるために重要なことは?そんなことをみんなと考える 3 時間でした。

workshop 2

読み書き困難をもつ子どもへの指導

実は、このワークショップの前に 10 年前に私が初めて教えた読み書き困難を持つ子どもの一人(今は 20 歳の成人!)に会ってきたんです。その子が「フォニックスを学んでよかった」と。今では塾で英語も教えたり、洋楽の歌詞を見ながら曲を聞いたり、大学の先生に「発音がうまい!」と褒められたり・・・とポジティブなことをたくさん教えてくれました。どうしても「今」しか見れないけれど、そうではない。10 年後を見たら、こんなに明るい未来があるんだよ、ということを教えてもらいました。

私にとって読み書き困難をもつ子どもたちに英語を教えるのはライフワーク。常に私がいろんなことを教えてもらっている。どんなところにつまずくのか。それを克服するにはどうするのか。今回は私が子どもたちから教えてもらったことをお話しました。

workshop 3

Guided Reading 

日本では全くといっていいほど行われていない「本の読み指導」です。よく「グローバルな子どもに育てたい」と言いますが、英語が話せるだけではグローバルとは言えないと私は思っています。英語は手段です。話し合う力、その内容、説明する力、引用する力などを育てていくことが必要だと思っています。この Guided Reading では、みなさん、「!」と驚かれますが、イギリスの子どもたちは 5 歳でこの力を身に付けて行くんです。

こちら、参加された中学校の先生のお言葉。

一番印象に残っているのは Guided Reading の中で触れられた VIPER です。以前大阪で一度うかがったお話しでしたが、今回は 2 日目の Jolly Phonics 2 のレッスンの中で具体的な読みの進め方を体験できたことで、どのような質問をすれば子どもたちのスムーズな理解につながるのかがとてもよくわかりました。

早速、火曜日の授業の読み物で挑戦してみました。生徒とやりとりをしながら読み進めていくのは今までにない感覚でした。扱ったのは Pot of Poison で、附子という狂言がもとになったお話。英語が苦手な男の子が最後に「頭いいやん、こいつ!」と感心したように言っていたのを聞き、Guided Reading の力を実感しました。

次の火曜日には Alice in Wonderland を ALT と一緒に Guided Reading で読み進めていく授業を行う予定です。

長文指導をどうしたものか…といまひとつしっくりくる方法に出会えていなかったのですが、東京での研修で大きなヒントをいただけました。

そしてこちらは英語教室の先生。

今回初めて Guided Reading を学びましたが、リーディングの概念が変わりました。自分の意見を伝えること、言語化することが難しい日本人と言われていますが(私もまさにその一人)、小さいころから受けてきた教育の背景が違うという一つの理由に気付かされました。

問いかけは母国語でもいいというのはハードルが下がりますし、早速やってみよう!と思いました。そのような背景を知ると、ジョリーフォニックス2のリーディングパートが今までとはまた違った角度から探ることができて、今回学べて本当に良かったと思います。

workshop 4

はじめてのジョリーフォニック 2

はじめてのジョリーフォニックス 1 とこの 2 で単語の読み書きを学ぶことで、教科書の 70 %は自分の力で読めるようになるのですが、このテキストが目指しているのは、「Learning to read から Reading to learn」。読むことで学び得ること。ただ、「テキストをこなす」のではありません。外国語支援員の方が「もう、感動です。こうしたら、子どもたちが「自分の力で」文を作り、発表できるじゃないですか!これが本当に伝えたい、という思いにつながります!」と震えながらおっしゃっていました。

こちらは英語教室の先生のお言葉、

今回も「へー!」や「ほ~。。」がいっぱいあったのですが、その中でも私にとって1番大きな収穫となったのは、赤のDecodable Booksも、JP2の「まとめと英作文」のところも、読む量はそれほどでもないのに、導き方でこんなにも広げられるのか!と、様々なヒントをいただけたことです。

「スラスラ読めるように練習させて」「意味確認をし」「文法にちょこっと触れて」終わりにしていましたが、それだけではもったいない!!早速、レッスン内容を見直さなければ。

子供達の読みや英作文はアイディアとやり方で無限に指導を広げられること、これから自分のレッスンに反映できるようにしていきたいです。

今回のワークショップを通して、はじめてのジョリーフォニックス1と2を通して学んできた音、綴りを個々の生徒さんの力に応じたスモールステップを使いながら実際にチャンクや文を読み、質問も交えながら意味を紐解いていく行程をとても丁寧に教えて頂き、曇っていた景色がパッと晴れた様な気分になりました。

昨年の春にトレーニングを受けた時は、テキストとハンドアウトと付録の資料についていくだけでいっぱいいっぱいで同音異綴りと引っかけ単語の指導の方ばかりに目がいってしまっていましたが、今回のワークショップではRead to Learnへの道へ導いていく導き方をペアワークをしたり、実際に先生の生徒さん達が書いた文章や素敵な絵を見せて頂いたりして学ぶことができて本当に参加して良かったと思いました。生徒さん達のワクワクが手に取るように伝わってきました!

今回は昼の休憩に Jolly Study Square のマルちゃん(リンクをクリックすると外部サイトが別タブで開きます)にジョリーミュージックとジョリーイングリッシュのお話をしていただきました!

読み書き指導は段階を踏んで、年齢を考慮して行うものです。では、文字の指導を始める前に何をしたらいいのか。そのヒントがいっぱい!

マルちゃん先生、ミュージックは途中からの参加となり残念でしたが、ジョリーイングリッシュについて知れて光が見えました!

私、小さい子どもは好きなのですが、未就学児向けのレッスンプランを練ることが何より苦手なのです!!ジョリーイングリッシュのお話しを聞いて、未就学児への教えの抵抗も低くなった気がします。また機会がありましたら学ばせてください!

ジョリーイングリッシュもこの4月から幼児クラスで使うことにしました。ちびっ子達と一緒にワイワイ明るいクラスになりそうで今から楽しみです!

今回参加したメインの目的でもあったマルちゃんセッション♪深いお話が聞けてよかったです!

ジョリーミュージックは英語のリズムやイントネーションを身に付けるためだけのものだと思っていましたが・・・。ジョリーイングリッシュもなんとなく使い始めましたが・・・。園児のレッスンも見直さなければ。

マルちゃんのお話を聞いていたら、久しぶりにジョリーミュージックを教えたくなりました。ということで、5 月 31 日(土)はジョリーミュージックのワークショップをします!

 

みなさま、ご参加ありがとうございました!

子どもたちの「できた!わかった!もっとやりたい!」そんな笑顔が見たくジョリーフォニックス・グラマーのトレーナになって 10 年が経ちました。私自身も日々ジョリーフォニックスとグラマーを指導し続け、読む書くことについて学び続けています。自分で読みたい、という思いを子どもたちに持ってもらいたいと、ずっとずっと発信続けています。

よろしければ 『ジョリーフォニックス総合トレーニング(直近は 2005 年 4 月)(リンクをクリックすると別タブで開きます)やワークショップにお越しください。ともに子どもたちの笑顔のために学べることを楽しみにしております!

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