フィンランド学校見学 4. 廊下と玄関

フィンランド学校見学の 4 回目。過去のお話はこちらから。

1.『フィンランド学校見学 1. ヘルシンキ~ユヴァスキュラ

2.『フィンランド学校見学 2. 教室の様子 – 構造化 –

3.『フィンランド学校見学 3. 教室の様子 – 特別支援はすべての子への支援 –

今回、紹介したいのが、ちょっと変わった視点かもしれませんが、廊下と玄関の写真です。

とにかく廊下の幅が広いのですが、この学校はこんな箱が・・・?

正面から見てみると、なんと、ソファ!子どもたちがくつろぐ場所!カフェのよう!

多分、音が気になる子用ですかね?扉もついている。

机の周りに椅子。

この階段も実は座る場所。休み時間に子どもたちが座って、楽しそうに話している様子が印象に残りました。

二人掛けの椅子で、特徴的なのが自分たちのスペースができること。

この廊下のスペースの使い方に私はかなり感動しました。休み時間は子どもたちが自由に話したり、遊んだりする時間です。しかし、声が大きくなったり、にぎやかになったりすることもあります。それをつらく感じる子どももいます。そうした子どもたちへの配慮ができていることはもちろんですが、私が感じたのは「子どもたちを一人の人間として見ている」ということです。

ゆっくりと話せる場、プライバシーも守れる場は子どもにとって「安心する場」や「落ち着く場」になるはず。オープンスペースは確かにのびのびできる場になるかもしれませんが、静かに本を読んだり、お話ししたりする場が確保されているのって素敵だな、と感じました。

さて、こちらは玄関。子どもたちは学校に入るとまずはコートをここにかけ、靴を脱ぎます。イギリスでは靴は脱がないので、フィンランドでは脱ぐのか!と驚きました。ベンチの下の箱の中に靴や内履きの靴を入れておくんですね。コート上の箱は帽子や手袋を入れる。

外履きの靴は板の下に入れ、内履きの靴は板の上に置く、というシステム。

クラスごとにこの場所が決められていますが、特に誰がどこに入れる、というのはないようです。日本の教室でもコートの置き場って困りません?私が日本で教員をしている時、子どもたちは椅子にジャンパーやコートをかけていましたが、結構邪魔になることも・・・。

このように、玄関から入ってすぐのところに置き場が決まっていたら楽ですね。イギリスも似たような仕組みで、コートを掛ける場所がちゃんと決まっています。日本もこれ導入したらいいかも・・・と思うのですが、多分、難しいかな。

というのは、フィンランドもイギリスも冬でも室内は暖かい。玄関も廊下も教室もトイレも暖房がきいているので、玄関でコートを脱いでも寒くないのです。しかし、日本だと廊下や玄関って寒いですよね?暖かい教室までジャンパーを着ていかないと寒いので、どうしても教室(もしくは教室前の廊下)にコートやジャンパーをかけてるしかないのかな、と思います。

最後に、廊下で見かけたこの掲示。香水はつけてこないでね、というものです。ASD のある子だけでなく、匂いが苦手な子も結構います。このフィンランドの学校での配慮、いいな~と思いました。

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