初 JP 指導研修合宿!~ワークショップ

2025 年 8 月 9,10 日(土/日)の 2 日間は初のお泊りでの JP 指導研修合宿、翌 11 日(月)には 1 日で英語の音あそび、ジョリーフォニックス Introduction、そして記憶についての 3 つのワークショップを、それぞれ開催しました。(↓チラシをクリックして PDF を表示)

JP 指導研修合宿

私がジョリーフォニックス/ジョリーグラマーのトレーナーになって 10 年以上経ち、ようやく念願のお泊り指導研修合宿が実施できたことに、ただただみなさまに感謝申し上げるばかりです。

合宿初日は

・ジョリーフォニックス指導上のうまくいっていることと課題

・「基本の綴り」指導のデモレッスン

・課題から見える指導

・湯澤美紀先生の「ワーキングメモリ」とジョリーフォニックス

合宿 2 日目は

・同音異綴り(校種での話し合い)

・ひっかけ単語の指導

・Decodable Books

・Guided Reading

という流れでの 2 日間でしたが、本当に中身が濃かった。

今回の参加者はみなさん、すでにジョリーフォニックスを使っての指導を行っており、うまくいっていることも課題も共通認識として同じベースで話ができる方ばかりだったため、各テーブルごとの話し合いは非常に盛り上がりました。

単語を読ませるのには、パワポではなく「フラッシュカード」を使います。原始的・・・と思われるかもしれませんが、そのほうが良いということも、湯澤先生と参加されている方のお話しから実証され、自分のやっていることが子どもの為になっていると後押しされた感。

今回の合宿とワークショップの目玉はノートルダム清心女子大学の湯澤美紀先生の「記憶」という観点からなぜジョリーフォニックスが子どもたちに良いのかを学ぶこと。

初日の一番初めに出てきた課題が「個人差」。実は、これがキーワードでした!湯澤先生のワーキングメモリの話を聞いていると、こんなに大きな個人差が通常の教室の中にあるのか・・・と、改めて、授業をどのように展開していくのか考えるきっかけになりました。

湯澤先生のお話しをうかがうのは、もう 10 回ほどになるのでは・・・?それでも、毎回毎回学ぶことが多く、今回も「多感覚」がなぜ記憶にいいのか、ということを理論的に理解できました。ワーキングメモリに負荷がかかるとはどういうものか実際に経験してみると、イライラも生じる。あ~、だから子どもがわめいたりするんだ、という参加者の声。知ってよかった、と。

そして、参加者の中に、ロシア語と英語で c の音をなかなか認識できない子を指導していて悩んでいる方がいらっしゃいました。その理由も、そして指導についても、記憶という観点から本当にわかりやすくお話しくださって、エピソード記憶や長期記憶についても理解できました。

こちら、参加された方の感想。

2024 年 2 月に初めて総合トレーニングを受けた際、複数回受けている方が「何度受けても良い!」とおっしゃっていたことが、この二日間でよくわかりました!とにかく楽しくてあっという間の二日間でした。

山下先生から直接ご指導いただけたことも、ジョリーフォニックスを指導している先生方と直接お話できたことも何もかもが新鮮で感動で、目の前がクリアになっていく感覚、子どもたちが主体のジョリーフォニックスをやっていて良かったと心から思いました。

Guided Reading の話もとても面白かったです。去年、教室で多読を始めたのですがなかなか思うように進まずにいたので、多読にとらわれずに子どもたちが自分で読める内容を楽しんで読み、自分ごととして考えることを今一度意識した授業作りをしていこうと思いました。

デモレッスンは緊張しましたが、グループの先生方のデモを見ることで、自分に足りないものも見えたり、それ以上に皆さんのレッスンを見られたことがほんとうに楽しく、みんなで学ぶことのよさをオンライン以上に感じられたと思います。

今回の研修会で、1 番感じたのはフラッシュカードの有用性と、正解のない言語活動の大切さです。昨年度は通常学級に導入することで、とにかく時間を気にして、なんとか効率よく 8 つの活動をすることばかりに気を取られていましたが、今年度の支援学校での授業では、今回学んだことを日々の授業に活かしていけたらと思いました。

そして、湯澤先生のお話をまた間近で伺う機会があったことがとても嬉しかったです。前にお話を聞いたときよりも、より「わかる」部分が増えたような気がします。読み書きを通して、一つの単語の文脈を多様にしていく、ということをおっしゃっていたと思うのですが、読み書きができるようになるとその先の、「読み」の中で新たな文脈の中で語彙に出会うことが精緻化を促していくのだということが腑に落ちました。

こちらは初日の後の懇親会。北は埼玉、南は熊本からのご参加でした。

合宿最後の写真。みなさん、こんな笑顔です。学びきった感(笑)。

山口や鳥取、福岡からもご参加くださっていたのですが、帰りは大雨で新幹線や電車が止まってしまった・・というハプニングがありましたが、みなさま、無事に帰れたでしょうか?

3 つのワークショップ

一泊二日の合宿の翌日、8 月 11 日(月)のワークショップは

1) 音あそび → 音韻認識を高める活動

2) Jolly Phonics introduction → なぜジョリーフォニックスが日本の子どもたちにいいのか

3) 記憶 – 長期記憶とワーキングメモリー → 湯澤美紀先生特別講演

の 3 本立てで行いました。

今回の音あそびワークショップでは、公立小学校で実践された先生が

「音あそび」

「ジョリーフォニックス」
の順で指導したグループ

「ジョリーフォニックス」

「音あそび」
の順で指導したグループ

そして

「音あそび」や
「ジョリーフォニックス」
での指導を
行っていないグループ

をそれぞれ比較し、そのデータを基にお話しくださいました。参加されたみなさまからも「すばらしい研究!」とお声をいただきました。『音あそびを行うことで、子どもの音への敏感さが養われる、また、ジョリーフォニックスを行ってから音あそびを行うことで、それが定着へと結びつく』という湯澤先生のコメントも印象に残りました。

読み書きは暗示的に指導するものではなく、自然と身に付くものでもありません。国語だって授業で明示的に指導していますよね。それと同じ発想がなぜ英語ではできないのか不思議でなりません。ジョリーフォニックスが多感覚を用いていることで、記憶がより強固になっていくという湯澤先生の説明がこれまたわかりやすい説明でガッテンしました。科学的に根拠のある指導だということを再認識したワークショップです。

湯澤先生のワークショップは、前日までの合宿のものにさらに長期記憶ということを絡めてお話しくださいました。また、習得と定着の違い、定着を促すための手立てなど具体的に教えていただき、私も理解できました。

今回の合宿・ワークショップは新大阪駅徒歩数分、会議室、宿泊、朝食、ランチ、懇親会、そして大浴場がついた大阪コロナホテル(https://www.osakacoronahotel.jp/)(←クリックすると外部サイトが別タブで開きます)。すべて満足でした。やっと実現した念願だった合宿~次回は数年後かな・・・。

みなさま、ご参加、本当にありがとうございました!

【カテゴリ:セミナーの様子・参加者の声】ナビゲーション

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください