フォニックスはネイティブから習う?日本人から習う?
「フォニックスはネイティブの先生から習いたいと思うのですが、日本人の先生でも大丈夫なのでしょうか?」という質問を時々いただきます。
私の答えは「ネイティブであろうと、日本人であろうとシンセティック・フォニックスを正しく理解し、きちんとトレーニングを受けた人から習ってください」です。
というのは、たとえ英語話者であっても、正しく s を s と発音できるとは限らないんです(特に子音が正しく発音できません)。逆に、日本人でも
・正しくシンセティック・フォニックスとは何なのか
・日本人にとって苦手な音は何なのか
・どうやったらより近い音が出せるようになるのか
を理解している人であれば、とても上手にフォニックスを教えることができるのです。
シンセティック・フォニックスというのは、一つの文字には一つの音があるということを最初、徹底して教えていきます。そして、s, a, t, i, p, n といくつかの文字と音を習ったら、it, at, sit, pin, nap など、単語を読む(ブレンディング)練習をすぐに始めていきます。
この時に、s という音は s (エスではなく、無声音の「ス」:前歯の間から漏れるような音、s~~~と伸ばした時に「ウ」の音が聞こえない:下の映像を見てください) なのですが、シンセティック・フォニックスを学んでいない英語話者の多くがする発音は「スァ」。s という音が無声音であるのに対して、はっきり発音しようとするため 「ァ」と言う音を後に付けてしまうのです。これが、すべての子音に対して起こり、p という音(正しくは唇から軽く出る音)も「プァ(pァ)」 、n は「ヌァ(nァ)」と言ってしうのです。
この子音に「ァ」という音をくっつけてしまうと、子どもたちは sit という単語を読むときに、スァ・イ・タァと発音し、スァとイをいくらくっつけて読もうとしても「スァイ」としか発音できず、sit は「スァイタァ」なんて発音してしまうのです。
しかし、この音の後に「ァ」とつけてしまうことが問題だと理解していれば、ネイティブでない日本人でも音をできる限り正しく発音し、指導することができるのです。
つまり、ネイティブであろうと日本人であろうと、正しくシンセティック・フォニックスについて学び、理解し、きちんと研修を受けて練習している人であれば、変わらないということです。
ネイティブであっても、正しく発音ができないって驚きでしょ?
こちら、ジョリーラーニング社から出している発音。イギリス英語
アメリカ英語
*余談ですが・・・7月に行ったトレーニングでイギリス人とアメリカ人の先生が日本人に混ざってトレーニングを受けてくれました。二人とも、フォニックスを学んだことがないため、発音がやはり「サ」「パ」「ナ」となっていましたが、ジョリーフォニックスでどうやって発音するかを学びきれいに発音できるようになりましたが、やはり「練習が必要」と言っていました。が、二人とも、ジョリーフォニックスの教材に「目から鱗!」「これ、めちゃくちゃすごい教材!この水が流れる音なんて、まさにgggじゃん!」と大興奮でした。
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