ジョリーフォニックスを実践している学校訪問を終えて

2024 年 5 月~6 月の 9 日間の日本出張を終えました。今回はジョリーフォニックスを指導している 5 校訪問し、先生の授業を参観したり、実際に私が授業をさせていただく機会がありました。


まず、4 年間ジョリーフォニックスを指導している A 市。こちらでは、3 年生の「42 音後の復習」を私が指導しました。子どもたちは一文字(二文字)一音の関係はよくわかっています。次に、単語を読んでもらうと、できる子はさっと読める。しかし、音をつなぐことがまだわからない子どももちらほらと見受けられました。

この A 市では、3 年生で CVC 単語を読むこと、4 年生で CCVC, CVCC, CCVCC 単語を読むことを目標に、復習をしていってもらいます。1 回の指導で全員の子どもたちができるようになるかと言ったらそれは正直難しいです。だからこそ、復習の時間を取ってもらう。2 回目のときに「!」となる子もいるし、何度も触れることで、理解できる子もいる。

大切なのは、何度も復習していき、読みの流暢性を養っていくことです。


B 市では、先生の授業を参観させていただきました。とても穏やかでやさしい先生でした。子どもたちも意欲的に学んでいました。レッスンは、8 つのステップに忠実に指導していくのですが、残念なのがテンポが遅いこと。15 分で終了できるところを 25 分ほどかかってしまう。

さまざまな要因がありますが、丁寧過ぎることも一つの理由。支援はしていきます。しかし、どこかで子どもたちに自立してもらうことを私たち指導者は忘れてはなりません。指導すべきポイントを押さえ、無駄を省く。

そして、机上の環境も整えてあげること。無駄なものが出ていると、子どもたちも目移りしてしまう。配布物も多く、どうしてもテンポが遅くなるので、このあたりは何か考えたいですね。


C 市では、5 年生で C 市初のジョリーフォニックスの指導を行いました。初めて学ぶ音と文字の関係ですが、sat まで学び、I sat at school. (I と school はイラスト)や I sat at 2. (I はイラスト、2 は数字)を読み、単語だけでなく文が読める楽しさを体験しました。


D 市では 2 年生で oa, 5 年生でひっかけ単語の指導をしました。ここは 5 年生の子どもたちがジョリー元年ということで、1 年生からゆっくり丁寧に指導していけば、ここまで読めるようになるんだな~と、見学された先生が感動していました。I, the は既習単語、今回は we, are, you の 3 つのひっかけ単語を学習したので、I jump. We jump. You are a sheep. We are ants. のような短文をみんなで読み、隣同士で読み、自分で読む。とにかくたくさん読んでもらう。読むことに抵抗がないところがとにかく素晴らしい。

2 年生はとにかく楽しく学んでいます。単語を読むことはしっかり行い、単語を書くことはおはじきを置いていく。書く必要はありません。また、どうしても差がでてしまうのですが、私が指を見せて、どこに oa があるかを認識してもらうだけでも十分。または最初の音を言ってもらうだけでも十分。その子にあった支援を考えて行きたいですね。


もう一つの市は前回『公立の小学校でのデコーダブルブック』で紹介しました。


何事もこつこつ。読み書きは一朝一夕で完成できるものではありません。長い時間かけて行っていきます。また、暗記に頼ることでもありません。いかに子どもたちに音と文字の関係を定着させ、自分で操作できる力を養っていくのか。それが私たち指導者がすべきことだと強く感じたことです。

私もまだまだ学ぶことがたくさんです。子どもたちの「できた!わかった!もっとやりたい!」をめざしで、邁進していきます!

【カテゴリ:日本の公立学校でのジョリーフォニックス】ナビゲーション

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