英語の文字指導/ handwriting 指導法セミナー

 昨年末になりますが、2019年12月28日に松井孝志先生の「英語の文字指導/ handwriting 指導法セミナー 第1回~書体と補助線と運動技能~」で2019年最後の勉強をさせていただきました。私がなぜ松井先生のセミナーに参加しようと思ったのか、簡単にお話します。

 文字指導 (handwriting) はイギリスの小学校でも行っています。しかし、先生がみな、なぜその順番で指導するのか、なぜこの書体なのか、ということについては理解しているわけではありません。2年前に、学校で handwriting の研修がありましたが、ポイントが非常に曖昧で、結局、何を指導の中核にもっていくのかがわかりませんでした。

 また、フォニックスと文字指導を混乱する人もいますが、これらは全く別物です。これも私の勤務校でフォニックス指導の学校訪問を受けた際、うるさく指導されたところです。

 そして、もう一つ、自分の入院中に、手島 良先生の『これからの英語の文字指導 書きやすく 読みやすく』研究社(2019年)を拝読し非常に感銘を受け、日本でもっと文字指導をやはりするべきだ!と思ったこともあり、今回、松井先生のセミナーに参加させていただきました。

 セミナーを受けながら「なるほど!」「納得!」「参加してよかった!」と気持ちがどんどん動いていきました。冒頭1時間は別の仕事があったため、ミスしてしまったのは痛恨の極みでした。途中からでこれだけ納得できたのですから、最初の部分を知っていたら・・・。

 まず、日本イギリス問わず、文字の形が整わない子どもにどのように「何」を指導していくのがいいのかがストンときました。つまり、子どもが「何につまずいているのか」「何ができないのか」が今までわからなかったのです。

 次に、書体の大切さについて初めて納得がいきました。私は自分のトレーニングでも文字は一筆書きでできるものは一筆書きで、と伝えていますが、その理由を事例とともに見せていただき、合点。b, d の混乱を避けるためにもBall and Stick は子どもによくない、Sassoon(Jolly Phonics で使用されている書体)がいい、というのも「おぉ、そういうことだったのか」と理解できました。なぜ松井先生が書体にここまでこだわるのかが、初めて合点がいきました。そして、同じ Sassoon でも、US版については、そうだったのか・・・とショックでしたが。

 実際に、松井先生のセミナーでは書く練習もさせていただきました。ただ、この「書く」というのは、文字をいきなり書くものではありません。縦・斜めに線を書いたり、mをいくつもつなぐ練習、uをつなぐ練習などで、まさにイギリスの handwriting で行っているものです。イギリスで指導しているときは、ただ単に運筆の練習と思っていたのですが、何に気を付けて指導するのかがわかりました。これは、さっそく、学校でも実践できます。

 忘れてはいけないのが、筆記具。鉛筆の持ち方だけではなく、実際に疲れない筆記具や補助具についてお話があり、私たちも手に取って体験する時間もありました。下の写真の上にある鉛筆の補助具「金魚さん」は実際に使ってみて納得です。松井先生がおっしゃってみえる「安定感」ということがこういうことか、と理解できました。

上)鉛筆の補助具「金魚さん」・・・実際に握ってみると、なるほど、と感じます。 二段目)STABILOの鉛筆 下二本のペンは同じようで実は違っています。とても細かいところですが、握るところが上のものは溝がついているので、滑らないのです。

以前、私もブログにまとめています。
鉛筆の持ち方
鉛筆の補助具

 「書いていて疲れない、認識しやすい、習得しやすい」と松井先生が最後におっしゃってみえた言葉が、このセミナーの内容を非常によく表しているように思えます。このセミナーこそ、小学校の先生(そりゃ、文科省が採用してくれれば一番ですが)とは限らず、英語を指導している先生に受けていただきたい。

 考えてみれば、国語ではカタカナの授業もあり、毛筆も行います。なぜ外国語ではこうした基本をおろそかにするのか(文字と音の関係も然り)。基礎(土台)ができていなければ、上に積み重ねていっても崩れてしまうことが十分有り得ます。何事も基礎が大切であること。こういう意味では、私が指導している読み書きも基礎なので、とても納得いくセミナーでした。

 常に研鑽を積まれ、実践を重ねてみえる松井先生だからこそ、これだけの内容をご指導できるのだと心より感動しています。松井孝志先生のHP 英語教育の明日はどっちだ!にも勉強になるトピックがたくさんです。次回は見逃してしまった冒頭1時間をまた受講させていただきたいと思っています。松井先生、年末の最後に素晴らしいセミナーをありがとうございました。(なんと、今回のセミナーには上述の手島先生もご参加されていました。私と同郷だったんです!)

 追伸:私、イギリスに来た頃は Calligraphy を習っていました。今回、そのときに習ったことも思い出すこともあり、いろいろ通じているな、と感じてうれしくなりました。

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