Nativity (キリスト降誕物語)

こんな飾り物、見たことありませんか?

これは Nativity と呼ばれる キリスト降誕の様子を表したものなんです。

Nazareth(ナザレ:イスラエル北部の町)に住んでいた Mary(メアリー)はある日、天使 Gabriel(ガブリエル)に「神の子を授かる」と告知されます(annunciation アナンシエイション:受胎告知)。その告知通り、メアリーは間もなく懐妊。

おもしろくないのは婚約者で大工の Joseph(ジョセフ)。メアリーが自分のではない誰かの子どもを懐妊したのわけですから当然です。しかし、そのジョセフのもとにもガブリエルが来て、「メアリーが授かったのは神の子 Jesus(ジーザス/イエス・キリスト)なので、面倒を見て欲しい。」と告げます。

神の子を身ごもったメアリーを大切にするジョセフ。ところが、二人は納税のために、生まれ故郷の Bethlehem(ベスレヘム:ヨルダン北西部)に帰らなければならなくなりました。身重のメアリーをロバに乗せ、ジョセフは歩いて 100 キロほど離れたベスレヘムまで赴くことになりました。

しかし町に着いたけれど泊まるところがなく、唯一見つけた場所が stable(スティブル:馬小屋)でした。そしてその晩、メアリーは無事に牛や馬が見守る中、ジーザス -新しい王となるべき子- を産んだのです。メアリーはジーザスを manger(メインジャー:馬たちが食べるわらを入れる入れ物/飼い葉桶)に入れて寝かせます。

右がジョセフ、左がメアリー、真ん中の飼い葉桶に横たわっているのがジーザス

ジーザスが生まれたちょうどそのとき、shepherds(シェパーズ:羊飼いたち)が丘の上でヒツジの番をしながら寝ているところへ、突然、天使 ガブリエルが舞い降りて来ました。驚いている羊飼いたちに天使は「今晩、新しく王が誕生しました。今から行ってお祝いをしなさい。新しい王がいるところには星が光っているからすぐにわかります。」と告げました。羊飼いたちは天使の言われるままに新しい王をお祝いするために羊を連れて、ひときわ明るく輝いているベスレヘムの星を目指して出発しました。

羊飼いと羊たち
馬小屋の上に星が輝いているのが見えますか?

さて、それよりも少し前、東方にいた Three wise men(スリーワイズメン:東方の三博士、または Three kings)たちは占いで、新しい王の誕生を予言しました。そこでそれぞれ贈り物を手にし、ラクダに乗って西に明るく光る星を追いかけていき、ベスレヘムへと辿りつきます。博士たちは馬小屋で生まれたばかりの新しい王に会い、贈り物 myrrh(マー:没薬/モツヤク、お香の一種、薬としても利用)frankincense(フランキンセンス:乳香、お香や漢方薬として用いられる)gold(ゴールド:金)を捧げ、この新しい王の誕生を羊飼いたちと一緒にお祝いしました。

三博士たち。それぞれ手に贈り物を持っています

以上、Nativity でした。

学校では、主に Early years(4-5 歳児)の子どもたちが Nativity Play(キリスト降誕物語の劇:play は劇の意味)を演じます。そして、Early years の子ども以外も、この話を読んだり、自分たちで本を書いたりします。日本人には馴染みのないキリスト降誕物語。ぜひ、お子さんにお話をしてあげてください。劇を見て、意味がすぅっと入っていきます。

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