Year 1 Old toys

イギリスの学校では「社会」という教科はありません。
歴史 (history) や地理 (geography) ときちんと項目が別になっています。しかし、Key stage 1 では、このように分類しての授業ではなく、トピック (topic) としてひとくくりにすることがよくあります。
さて、この歴史の授業ですが、Year 1 の授業で「Old toys:古いおもちゃ」について勉強します (日本の生活科にもありますね。同じ単元です)。私が勤めている学校でも、この勉強の一環で、地域の方がご自分が集めているおもちゃを見せに学校まで来てくださいました。
お年もかなり召していらっしゃるおばあさまですが、赤いワンピースに身を包んで、しっかりと背筋が伸びて、凛としたかっこいい方でした。
そのおばあさまのコレクションの一部。
old toys
子どもたちにわかりやすいように、素材が何かわかるように並べてくださいました。
左下は tin toy ですね。ブリキのおもちゃ。
右下はこのおばあさまが子ども時代にもらった doll house。窓などがガラスでできていたけれど、第二次世界大戦中に家の近くに爆撃があり、そのショックでガラスは割れてしまったそうです。
そして、テディベアのコレクション。
old toys2
ドイツのシュタイフ社のものは、きちんと手足が動いて四つん這いで立つことができるそうです。しかし、時代とともにテディベアも変化してきて、手足が動かないものもどんどん作られるようになったとのこと。
右下の小さなベアは、なんとタイタニック号が沈んだ時に唯一発見されたテディベアがあったそうで、それを記念して、何体か限定で作られたものだそうです。
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本当はこの中で一番古いおもちゃの写真も撮ったのですが、学校のカメラで撮ったため、こちらでお見せできなくて残念。そのおもちゃというのは、このおばあさんのご主人が子どもの頃、いとこにもらったというテディベアです。
イギリスでは生まれた子どもにぬいぐるみを送る習慣があります。寝る時も一緒、お出かけするときも一緒・・というテディベア (たとえクマのぬいぐるみでなくても、こうしたぬいぐるみの総称をテディベアということがあるそうです)。学校でも「テディベア ピクニック」という日があり、子どもたちは自分のテディを学校に持ってきて、一緒にピクニックをします。
きっとこうしたぬいぐるみって、ずっとずっと身近に置いておくんでしょうね。古いものを大切にすること。素敵だなって感じました。
↓この絵本もそんな大切なテディのお話し。1977年に書かれた本ですが、今でも学校で読まれています。

Dogger Dogger
(2009/03/16)
Shirley Hughes

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私もこんな思いもあって、姪っ子が生まれた時には、私もテディベアを贈りました。遊ぶものではないけれど、二人と一緒に時間を分かち合っていってほしいな、と思っています。

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