2017 年夏 ありがとうございました
2017 年の夏は、今までになく長期間日本に滞在しました。ジョリーフォニックス総合トレーニングを東京、大阪、姫路、名古屋で開催したほか、勉強会(東京・大阪)やジョリーミュージックワークショップ、子どもたちへのレッスンも行いました。ご参加くださったみなさまには心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。御礼が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
大阪のジョリーフォニックス勉強会ではジョリーラーニング社の社長、クリス・ジョリー氏にもお話をいただきました。ジョリーフォニックスが世界中で使われていること、最近では特にアフリカやアジアで導入されているお話などうかがいました。また、ジョリーフォニックスを用いて指導されてみえるお父さん、お母さんのお話に改めて「子ども主体」ということを再考させられる機会になりました。また、小学校で教えてみえる先生の事例では、今後、どのように公立の小学校で導入していくかが私への課題となりました。
北海道では J-SHINE のトレーナーさんの主催で、フォローアップ講座として、
・読み書きの基礎作り シンセティック・フォニックス
・読み書きに困難を持つ子供たちへ文字指導
講座を持たせていただきました。読み書きに困難を持つ子供たちへの文字指導では、臨床発達心理士・特別支援教育士の先生に「発達障害」について詳しいお話をうかがいました。私はジョリーフォニックス総合トレーニングの Part 3 をさらに詳しくした内容でアルファベットの言語間でのディスレクシアの出現率や比較、また音韻意識や音素意識についてもお話させていただきました。少し専門的なお話になってしまいましたが、みなさんに、「知らなかった!」「なんとなくわかっていたつもりだったけれど、理論を知れてよかった」など、ポジィティブな感想をいただきました。言語を教えている人には知っていてほしいと思う内容ですので、次回のジョリーフォニックス総合トレーニングにも盛り込もうと思っています。
また、北海道ではこの他に 2 回も小学校で公開授業をさせていただいたことが、心に強く印象に残っています。子どもたちが英語の文字の「音」にフォーカスし、s, a, t, i の 4 つの文字と音を使って単語を読んだり書いたりしていく姿を見てみえた先生方が驚いてみえました。子どもの感想ですごいな、と思ったのがこちらです。
今日わかったことは音です。si も し だと思ったけど、すぃー でした。これからの授業とかでも名前と音を意識したいです。
日本語と英語の音の違いに気が付いている!s と「す」の違いは必ずレッスンで行いますが、この子のように、さらに一歩進んだ感想を持ってくれる子もいて、うれしかったです。また、半分以上の子どもたちが「名前と音があることを知った」と書いてくれ、小学生の文字指導では、これをきちんと伝えることが、子どもたちを混乱させないためにも必要だと実感しました。
今回は、さらにその後先生方への研修もさせていただき、「国語の文字指導と通じるものがある」「ローマ字の指導で気を付けるポイントは?」「特別支援学級でも音をとらえることを重視している」など活発な意見や質問も出て、先生方がシンセティック・フォニックスに興味を持ってくださったことがうかがえました。こちらは、小樽の奥沢小学校での様子です。
ここしばらくの間に、いくつかの地域の市教委さんから教員研修のお話をいただくようになり、今後は、市単位でどう取り組んでいくべきか、教員研修の在り方や年間授業計画など考えながら進めていきます。
最後に・・・湯澤美紀先生、湯澤正通先生と「ワーキングメモリと英語入門 -多感覚を用いたシンセティック・フォニックスの提案-」という本を北大路書房さんより出版させていただきました(私の部分は本当に少しなのですが、名前を載せていただけて感謝です)。日本でも初?の「シンセティック・フォニックス」という言葉をタイトルに入れた出版物になったのではないかと思います。
2017 年夏のトレーニングや勉強会、ワークショップにお越しくださったみなさま、本当にありがとうございました。今後もよりわかりやすいトレーニングにしていきますので、またぜひご参加ください。応援、お願いします!
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