英語の Colloquialisms
Colloquialisms というのは「口語的表現」という意味で、話し言葉に使われる英語のことです。今まで slang(スラング)との違いがいまいちよくわかりませんでしたが、スラングは「俗語」であり、colloquialisms とは地域や階層によって変化してきた言葉です。方言に近いのかな・・・?
最近、本を買ったのですが、その中にこの colloquialism について書かれていたのがおもしろくて、ちょっとはまりました。
まず、man の colloquialisms として
fella, dude, fellow, chap, guy, geezer, gent, bloke
という言葉が載っていたのですが、私が知っていたのは fella, chap, guy, gent, bloke の5つのみ。同僚に聞いたら、当然、みんな知っていました。これは日本語でも「男、男性、ヤツ、野郎、奴さん・・・」とあるので、英語でも違ういい方がたくさんあることには納得。
私が驚いたのが、money の colloqualisms です。ご存知 money は「お金」ですが、日本語で「お金」以外どんな言い方をするのかな?私が浮かぶのは「銭」くらい。ところが、英語では
dosh, loot, dough, readies, moola, lolly, bread
という言葉がすべて money と同じ言葉として使われているそうです。(私が驚いたのは、この言い方もそうだけれど、5,6人の同僚に聞いたら、みんなこの言い方を知っていたことにものすごく驚いた!!!) 中でも bread ってパンのことなのに、なぜ money と同じなのか・・・不思議。
で、Facebook にこのことを載せてみたら・・・
「Bread and honey」のhoneyからrhyming(ライム:韻)のmoneyが残って、money と言えば bread となった
とイギリス人の友人が教えてくれました。いまいち意味がよくわからなかったので、もう少し調べてみたら・・・
Cockney rhyming slang (コックニー・ライミング・スラング:ロンドン東部) と呼ばれるものがあり、上のように Money の韻を踏んでいる単語が Honey(はちみつ), Honey と言えば Bread(パン)ということで、”Money– Honey and Bread” の 韻を踏んだ部分の money と honey がなぜか取り除かれてしまい、元のフレーズの韻を踏んでいない部分だけ(Bread) が残って使われるようになったそうです。
他にもおもしろいもので、
Butcher(肉屋)
があるのですが、何を意味しているかわかりますか?
Look(一見)
なんですって!
なぜかというと、Look のライムとして、hook。hook と言えば Butcher’s hook(肉屋にある肉をかけるフック)。Butcher’s hook- look しかし、韻を踏んでいる hook と look が取り除かれて、Butcher だけが残って、Butcher=Look となったとのこと。
“Have a butcher” (Have a look というフレーズの look の代わり butcher を使う!)と言うそうです。でも、いきなり、こんなことを言われてもわかんないなぁ。
犬好きの私にはこれが笑えた!
Dog(犬)
は何のことでしょう?
ヒント:dog と言えば、bone(骨)、bone と韻を踏んでいるのは・・・
答え:Phone(電話)
想像つきましたか? なんだか、
「犬とかけて骨と解く、その心は!」みたい(笑)。
このライム(韻踏み)ですが、イギリスではフォニックスの勉強に入る前から(フォニックスの前にすること:聞く力を養うこと)子どもたちに韻を踏むことを教えていきます。イギリスの nursery rhymes を聞いていても、この韻踏みがいたるところで出てきます。また、子どもの poem (詩)の勉強でも、必ず習うことで、英語では切っても切れないものなんだなぁと感じます。イギリス人はとにかくこのライムが大好き!さっと韻を踏めるようになったら、立派なイギリス人?
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