ORT の Biff はなぜ Biff と呼ばれているのか?

英語指導者としてはもちろん、個人的にも大好きな Oxford Reading Tree の Biff, Chip & Kipper のお話。学校でも、子どもがいない時にこっそりと読んでいます(笑)。

さて、このシリーズ。イギリスでも子どもたちは大好き。特に、登場人物が私が担当している子どもたちと年齢も同じくらいですので、親近感がわきます。また、話の内容も授業のトピックに沿っていることもあり、さすが ORT という感じです。

さて、先日、学校の棚の整理をしていたときにこんな本を見つけました。

こちらは、登場人物の紹介や町の地図、また Floppy という名前の由来、Snakes and ladder というイギリスの昔ながら?のサイコロゲームなどもついています。この中で Kipper たちの本名が紹介されているのですが、なるほど!と思ったのが、Biff

Biff の本名は Elizabeth(イギリス女王と同じ名前ですね)。イギリスでは結構ある (ちょっと古風な) 名前です。英語では名前を短くして言うことが多いので、彼女の名前も Beth, または Liz と呼ばれるのです。しかし、Kipper が小さいとき、Elizabeth もしくは Beth と上手に言えなくて Biff と呼ぶようになったということです。

なぜ Beth が Biff か? それはですね・・・。

・e という音自体、小さい子どもには i という音とあまり区別がつけられません。なので、e が i となるのも納得。

・th がなぜ ff になるかと言うと、英語話者の中でよく混乱する音というものがあり、それが f と th(無声音) や、v と th(有声音)なのです。Kipper もその中の一人で、th の音を f と発音してしまったんですね。

これが Biff となった理由なのでは?と分析しました(笑)。

ちなみに、Chip の本名は David, Kipper の本名は Christopher です。なぜ David が Chip になったのか、学校で先生たちと考えましたが、誰一人として「なるほど!」という答えが出ませんでした。私も???です。

また、Kipper シリーズの本で、いつも気になっているのが『メガネ』。10 年ほど前、私が担当していた日本人の男の子がいつも「ここにある!」って、大喜びで教えてくれたのがきっかけで、本を読むたびにメガネを探すようになった私(Jolly Phonics の『謎の目』と同じで、こういうのが子ども・・・いや、大人にも楽しい!)。そのメガネの秘密もこの本に載っています。よろしかったら手に取って見てくださいね。

次回は先述した f と th, v と th の音とシンセティック・フォニックスについて触れたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください