handwriting:ハンドライティング 筆記体

日本の中学校では「筆記体」をすでに教えなくなって久しくなります。筆記体を教えなくなった理由として「現地人は使っていないから」と、とある本で読んだ覚えがあります (実際のところ、どうなんでしょう?)。
しかし。
イギリスの学校では筆記体を教えます!
学校によってその導入時期は様々なようです。
私が勤めている学校では Year 1 から少しずつ筆記体を紹介していきます。
Early Years から教えていく学校もあるそうですし、Year 4 になっても学習しないという学校もあるそうです。
まず、筆記体のいい点ですが、
単語を一つのまとまりとして認識できる
ことがあります。これはどういうことかと言うと、ご存知のように、英語の文章は単語と単語の間にスペースを空けます。(このスペースのことを finger spaces:フィンガースペース と言います。)しかし、このスペースを空けない子どもが非常に多いのです。ですので、単語を一つのまとまりとして筆記体で書けば、次の単語を書くときに、自然にスペースを空けることができます。
次に
ダイグラフ (二文字で一つの音となる綴り) を覚えることが楽になる
ことが挙げられます。
Early Years ~ Year 1 でフォニックスの勉強をする際、th, oo, oa など既習の二つの文字を新しい音として読むときに、くっつけて書けば、それで一つの音として認識でき、覚えることが楽になります。
そして、
速く書くことができる
ことも筆記体で書く利点です。
子どもたちは、最初は unjoined precursive (くっつけない半筆記体) から慣れ始め、少しずつ文字同士をつなげる joined precursive (くっつける半筆記体) に移り、そして unjoined cursive (くっつけない筆記体) または joined cursive (くっつける筆記体) に移っていきます。
Cursive Writing のホームページから以下の画像を拝借しました。
unjoined precursive fonts:くっつけない半筆記体
precursive1alpha.jpg
joined precursive fonts:くっつける半筆記体
joinitpc1alpha.jpg
unjoined cursive fonts:くっつけない筆記体
cursive1alpha.jpg
joined cursive fonts:くっつける筆記体
JoinitC1alpha.jpg
こんな風に段階を踏んで練習していきます。
そして、実際の例がこちらです。
Year 2 Unjoined Precursive (くっつけない半筆記体)
precursive例
Year 6 Joined cursive (くっつける筆記体)
cursive.jpg
いかがでしょうか。
日本では、ブロック体で英語を書かないといけないそうですね。
イギリスの学校で筆記体を習ったお子さんが日本へ帰国し、テストで筆記体で書いたら、減点 (・・・それもかなりの点数を!) されたそうです。なんだかおかしな話だと感じるのは私だけかしら?

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