『ジョリーフォニックスと特別支援教育』のワークショップより

2014年12月23日に東京国立で開催した「ジョリーフォニックスと特別支援教育」では、参加された方みなさまがいろいろな意見、感想を出してくださり、私もたくさん勉強させていただきました。
ジョリーフォニックスがどのように特別な支援を必要な子どもにいいのか、ということに関しては、私自身もまだまだ勉強の身。ジョリーフォニックスに限らず、すべての教材に言えることですが、Aさんに効果があってもBさんに同じような効果が期待できるとは限りません。でも、前回の『学習障害と英語指導を考える』でも村上先生のお言葉を引用させていただきましたので、ぜひご覧ください。
さて、今回のワークショップで出た話をまとめてみます。ジョリーフォニックスのいいところは、何かというと・・・

音素と文字を一つずつ覚え、ブレンディングを行うこと

これが、今までの英語教育とは大きく違う点です。現在の中学校の英語の教科書を見ても、いきなり文章がたくさん出てきます。それも、aという文字一つとっても、name では「エィ」と読むのに、apple では「ア」と読む。いや、きっと子どもの中には、aが「エィ」なのか「ア」なのかということもわからず、ただ暗記していくだけの子もいるはず。そうした子どもたちにとって、いきなり一文を読みなさい、というのは、わけのわからない「暗号」を解読するような感じなのではないでしょうか。これで英語が嫌いになってしまった子もたくさんいるはず。そうした子どもたち(今回のWSでは2名のお母さんがお子さんの代わりにその声を届けてくださいました)が、ジョリーフォニックスで英語の文字と音の基礎を学んだら、英語が苦痛でなくなった!というのです。

Aさんは広汎性発達障害とディスレクシアを持っている中学生。中学校で課される「毎日1ページ自分で単語など練習してくる」という宿題が苦痛で仕方がなかったとのこと。私と10回ジョリーフォニックスを使って、42の文字と音、その後、同音異綴りを学習したところ、この宿題が苦ではなくなったということです。(もっとたくさんお話してくださったのですが、私がメモを取らなかったので、これだけしか報告できず、ごめんなさい!)自分で書いている単語が「暗号」ではなくなったというのが大きいようです。意味のある言葉を書いている、という実感を持てることは大切ですね。

Bさんはもしかしたらディスレクシアを持っているかもしれない中学生。やはり中学校に入って英語の授業が始まった途端、「自分はできない」と、自尊感情まで下がってしまったそう。しかし、ジョリーフォニックスエクストラでお母さんと勉強したところ、
『魔法の本だよ。
だれが作ったの?
聞くのが楽しい。やってるのが楽しい。
人生を変えるよ。
本当に本当にやった方がいい。
学校でもやるべきだよ。
天国に行って帰ってきた気分
ほんとどころじゃなく、いやほんとにほんとにすごいモノ見つけてきたね。
すごいよ!すごいよ!すごいよ!ママ
・・・略・・・
英語の見方が変わる。
ほんとにマジで・・
・・・略・・・
知らない人がかわいそう。もったいない。
広げないと大損だ。これで人が救われる。
頑張らなくてもいいんだよ。
・・・略・・・』
という感想を初日にずっと言っていたそうです。中学生の子どもの素直な感想です。エクストラを夏から始めて、冬には英語のテストもかなり上がったとのことです。もちろん、文法など別に教えていかないといけないのですが、「自分の力で英語が読めるようになる、書けるようになる」というのがどれだけ子どもに大きな一歩をもたらすことか!

フォニックスを勉強しないで英語の読み書きを行うというのは、ひらがなを知らずに小学校の国語の教科書を読むと同じこと。フォニックスと言ってもいろいろあります。ジョリーフォニックスは全く英語を知らない子どもも学べるのですが、英語で躓いてしまった子どもたちにも十分有効だということも実感しました。基礎を学ぶ大切さを二人に教えてもらいました。

ジョリーフォニックス・エクストラ

AさんもBさんもジョリーフォニックス・エクストラを使ってフォニックスの学習を進めていきました。こちらのいいのは、音が出るペンがついていること。多くの方が、TalkingPENとLetter sounds book だけでいい、とおっしゃるのですが、私はこの52冊の本をお勧めします。特に、中学生にはとてもいい副教材になると思います。本の種類も
・フィクション(3匹のヤギとガラガラドンのようなお話も有)
・インキーマウスと仲間たち(ジョリーフォニックスのキャラクターのお話)
・ノンフィクション
と3種類あるのがすごくいい!日本ではフィクションを読むことが多いのですが、ノンフィクションもどんどん読んでいってください。特に、広汎性発達障害を持っているお子さんはノンフィクションの方が好きですね。
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まずは一番やさしい赤本。

次に黄本。

そして一番難しいレベルの緑本。

特に私が勧めている方法は、
 まずは自分の力で1ページ読む⇒今自分が読んだ文をペンを使って聞く⇒もう一度自分で聞く
というやり方。Aさんは耳がいいということもあるので、この方法を取ってもらいました。
Aさんにこれで本を読んでもらいましたが、1回目に読んだ時と、2回目では全然違っているんです!「ペンが読むのを聞いて、暗記したのでは?」と思われるかもしれませんが、暗記できるような量ではないんです。自分で読むことと耳で聞くこと、そして耳で聞きながら目でその文字を追うことで、何らかの効果が出たのでは、と推測します。

Bさんに関しては、上の感想を読んでいただければ、その結果がわかるかと思います。

自閉症を持つ子どもとジョリーフォニックス
あとは、私が個人で見ている自閉症を持つ子どもの様子を見ていただきました。自閉症を持つ子は文字をイメージでとらえて丸暗記するのが得意な子が多いのですが、ジョリーフォニックスで英語を勉強していて、きちんと自分の力で「ディクティション」も「ブレンディング」もできるのです!

これ以外に、英語学習だけでなく学習全般ということで
・文字の見えにくさ
ということも今回は話題として出ました。こちらは次回、まとめます。

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