スパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ
Spaghetti aglio, olio e peperoncino 2011.7.12 / パスタ
「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」(ガーリック、オイル、そしてトウガラシ)という名前の通り、シンプルな素材のみで仕上げるソース。オイル系ソースの基本と言ってもいいと思います。
素材が少ないから作り方は簡単。でも、だからこそ味のごまかしがききにくい。ポイントを押さえてちゃんと作れば、きっと美味しく作れるようになる・・・んじゃないでしょうか。
このソースを「ペペロンチーノ」って呼ぶ人も多いと思いますが、「ペペロンチーノ」は「トウガラシ」の意味しかありません。お店でパスタを注文するときに「Peperoncino, per favore!」(ペペロンチーノ、お願いします!)って言ってしまうと、パスタではなく唐辛子が届くことになりますよ。パスタを注文するときは「ペペロンチーノ」だけでは通じないので注意しましょう。
●材料 (2 人分)
160~200g
小さめなものを 2~3 片
4~6 本
30cc 程度
少量
湯の 1 %
●作り方
1. 鍋にたっぷりのお湯を沸かす。
2. ガーリックをごく細かくみじん切り(大きさを揃える)にして、火にかけていないソースパンに入れる。ここに赤唐辛子を加え、E.V. オリーブオイルを注ぎ入れる。
また、イタリアンパセリをざっくりとみじん切りにしておく。
3. ソースパンをごく弱火に掛ける。ここから、ガーリックに火が通るのに 15 分以上かかる程度の弱火で、じっくり火を通していく。
4. ガーリックが少しずつ色づき始めたらパスタを茹で始める。
5. ガーリックが薄いきつね色に色づき、気泡もほぼ出なくなり、香りがまろやかになったら、パスタの茹で汁 30~60cc 程度とみじん切りにしておいたイタリアンパセリをソースパンに加える。
ここで火力を多少強め、パスタが茹で上がるまでにトロッとしたソースに仕上がるように頻繁にソースパンを揺すり続けながら、ソースを乳化(水と油がしっかり混ざり合うこと)させていく。マグカップなどに少量の茹で汁を取り分けておくと便利。
6. パスタをアル・デンテ(髪の毛ほどの芯が残る状態)の 1 歩手前まで茹で上げ、ソースパンに加え入れる。手早く且つしっかりパスタ全体にソースがなじむように和え、塩加減を確認し、足りなければ塩や取り分けておいた茹で汁を少々追加してしっかりと混ぜる。
火を止め、盛り付ける。
●ポイント
みじん切りはなるべく細かく均一に
ガーリックのみじん切りは、ここまでやるか?っていうくらいまで細かくみじん切り。とことんまで細かくする(すりおろしは水っぽくなるのでダメ)ことで、調理の段階で臭いを最大限に引き出してあげるような感じ。これが結果的に、食べた後に強い臭いが残らない方法になります。(詳細は、別途ガーリックについて書きます。)
また、みじん切りは均一なサイズにするのがコツ。サイズにばらつきが無ければ火も均等に入るので、焦げることなく仕上がります。
慣れてくると、潰しただけのガーリックでも、スライスしたガーリックでも、それから粗微塵のガーリックでも、なんでも上手に火を入れることが出来るようになりますが、最初は極細かなみじん切りから始めてみましょう。
唐辛子の使い方
日本だったらタカノツメ(鷹の爪)。イギリスならばバード・アイ・チリ(鳥の目)。辛さに応じて本数は増減してください。
また、皮が破れたものは使わないか、使う場合にはあらかじめ種を取り除いておきましょう。調理中に種が出てくると、辛くなり過ぎてしまいます。
オイルを加えてじっくり火を通す
ガーリックの強烈な臭い成分(アリシン)対策は、オイルを加えて 100℃くらいの温度でじっくりと加熱。こうすることで、別の臭いの少ない物質(アリイン)に変えることができます。「炒める」のではなく、「火を通す」ような感じでじっくりと。
パスタの茹で汁の塩加減が重要!
この料理、実は「塩加減」が隠された最大のポイント。このパスタの場合には、パスタを茹でる前の茹で汁の塩加減を必ず味見するぞー!っていうくらいの気持ちが必要です。
パスタは細めの麺を使う
細めのスパゲッティや、スパゲッティーニが良いかも。このソースには合うと思うんです。ま、結局は好みなんだけれども。
加えた茹で汁が全部飛んじゃった!どうしよう!
慌てずに、水を少々加えましょう。焦げる前に、焦らず、ね。
パセリは無くても構わない
パセリは彩りと少しの香り付けですから、無くても大丈夫。ドライパセリは香りが強すぎるのでお勧めしませんし、この料理に限ってはバジルに置き換えるのもお勧めしません。
4 人分以上を作るとき
4 人分を一度に作る場合は塩を除くすべての材料を 2 倍に、6 人分を一度に作る場合には 3 倍にすれば良いのですが、水分の飛ばし方や火力の問題で、格段に難しくなります。まずは 2 人分が上手に出来るようになって、感覚が身についてからチャレンジすることをお勧めします。
塩加減に関しては、好みや環境・気候、それから水分の飛ばし具合などで微妙に変わってくるので、何度か試して加減してみてください。