「英語の音あそび」ワークショップ 感想&質問

2024 年の夏は「音韻認識を育て、読み書きの力をつけるため」の 4 つのワークショップを東京と大阪で(大阪では、その内の 2 つのみを)開催しました。

1) 読み書きに入る前に行いたい「英語の音あそび」で音韻認識を育て、

2) ある程度の段階になったら、読み書きの基礎を作る「Jolly Phonics」を導入します。

3) その途中から「読みの流暢さを育てる」指導を行い、

4) より高度な読み方を指導するための「Guided Reading」へとつなげていきます。

それぞれのワークショップにご参加くださったみなさまからフィードバックをいただきましたので、そのご感想とご質問にお答えしていきたいと思います。まず、第 1 回目はジョリーフォニックスの指導前にできたら行いたい「英語の音あそび」ワークショップ(@大阪、台東区)」です。

英語の音あそびと言っていますが、英語の音韻(音)認識を高める活動です。言葉が難しいですが、日本語と英語の音に気づく(cat は英語では一音節だけれど、カタカナでは三拍になる、という違い)、英語の単語は日本語と違うところで切れるな~と気付きを促す活動です。これを文字指導に入る前に行うことで、文字が入った時の負担が減ったり、ブレンディングやセグメンティングが楽にできるようになったりすることを目指します。

感想

・・・日本語の文字を学習するまでにも、音を使ったたくさんの遊びを繰り返し体験して音を感覚として身につけてきたように、英語においても音あそびをたくさん行って音韻認識力を養うことが、後の文字の学習に生きてくるものなんだと実感しました。合わせて、その最小単位となる音素を理解する事の重要性についても再確認できました。特にオンセットライムの学習においてのペアでのおもしろ生きもの作りの活動は思考を働かせることが必要でありとても興味深く楽しかったです。 機会を作って実践してみたいと思いました。

ジョリーフォニックスの総合トレーニングを受講したきっかけは単語が覚えられない生徒を助けるきっかけになるかも?という思いでした。ジョリーフォニックスを授業に取り入れてからは確かに手応えを感じましたが、一番助けてあげたいと思った生徒たちの中には更に前段階が必要な生徒もおり、「中学生にも音遊びがいるのかも?」という気持ちが強くなりました。そのような視点で今回受講させていただきました。特に付録のレッスンプランが実際の授業での展開をイメージする上で大きな助けになりました。

オンデマンドで拝聴し、早速レッスンで実践しています。フォニックスの前の音遊びがいかに大切か、今日の対面で実感しました。子どもたちは時々面倒くさそうにしながらもかなり前のめりで楽しそうに取り組んでくれています。これが成果として感じられるのは新年度でしょうか、楽しみです!

学校で文字導入を開始する学年が指定されてしまっているので、低学年にフォニックスの活動をするのにどうしたらいいか悩んでいました。まさに知りたかった内容で、目から鱗でした!早速低学年で試してみたいと思います。おもしろ動物の活動、子供達は絶対に好きになること間違いなしです! また、今の学校は、br, trなど子音のコンビネーションを、フォニックスの基礎を一通り教えた後に導入する順番になっているので、今日伺った活動(○+rain=trainなど)は高学年でも十分に使えそうです。ありがとうございました。

フォニックスと読みの、隙間が埋まったような気がしました。楽しく最初に遊んでいると音素の認識強くなるなと思いました。ぜひ幼稚園、低学年で遊びたいです。中学生にもいいかと思いました。

1単語をとってもこんなに楽しく深く学べることに感激しました!

音遊びの講座は初めて受けさせていただきましたが、まさにこれは私がしたかったことでしたので、大変嬉しく興奮しております!! 私はジョリーフォニックスを全生徒さんたちに使わせていただいておりますが、特に幼児さんたちは、お話を楽しく聞いてくれて音を真似っこするのはとても上手ですが、いざ音と音を組み合わせようとすると、なかなか難しく、自分の指導力のなさなのかと悶々とすることが多々ありましたが、このように音遊びをたくさんして文字からではなく音をたくさん聞かせることと音の操作を遊びの中からすることで、とてもスムーズにワークに入っていけると思いました。 マラカスやカードなど、すぐにでも明日から作って実践していきたいと思います! かよこ先生、興奮しすぎて震えが止まりません!素晴らしい学びをありがとうございます♪

音を認識させるという活動において、「くっつけてみる」「分解してみる」ということが音のみでできる(文字を見せず)ということに驚いた。知識があると、どうしても文字を思いうかべて分けてしまうが、音のみでも、動物を紙でかいて折り曲げたりして造語を生み出したりなども大変面白い。また「単語の終わりの音を気づかせる」という活動はしりとりを使う、ということも楽しんでできると思う

「音あそび」では、先生のパワーポイントを見ながら音に集中した瞬間、自分が英語を習い始めた頃の感覚を思い出しました。 それは、初めて出会う音の響きを聞き、自分がそれを真似する楽しさ。自分の口は、舌は、同じ音が作れるかな?という1回1回の楽しいチャレンジ。自分の耳と口、身体の感覚に集中する心地よさ。ああ、私はこの感覚が大好きで、それで英語が好きになったんだ、と思い出せたことが今日の宝物です。 「文字はまだいらない」その理由が腑に落ちて納得できました!

質問

これは書籍化されたりしないのでしょうか。また、実は最近は書籍よりもデータ配布の方が助かったりするので、見せていただいたパワーポイントなどを有料でダウンロードできる仕組みがあると、とても嬉しいです。

⇒現在、それができるようにいろいろ考えております。その「時」が来たら、またご報告します!もうしばらくお待ちください!

ジョリーフォニックスを始めたときのブレンディングのとき、オンセットライムのやり方は使うのでしょうか。

⇒いいえ。ジョリーフォニックスでは、まずは「前から」順に音をつなぎます。オンセットライムはジョリーグラマーで登場します。より速く読むためにはオンセットライムの方が有効ですが、読むとなると母音に注目する必要が出てきて、負担もかかります。初期の読みではまずは前からくっつける方法を行います。このあたりはジョリーフォニックス総合トレーニングで詳しく学んでいます。再受講も含めてご検討くださいね。

技術的な部分なのであの場での質問を控えたのですが、音をくっつけたり分けたりのパワーポイントの作り方が知りたいです。JPFのMaterialsにあげていただくことはできないでしょうか。

⇒そうですね。機会があれば紹介したいと思いますが、基本的にアニメーションを使っているだけですので難しくないと思います。

箱の絵や、鮫の絵(ハンドアウト3ページ)を作られているツールのようなものがあれば知りたいです。もし可能でしたらで構いません。

⇒絵自体は絵の得意な方に依頼して書いていただいたものを購入して使用しています。プレゼン画面はすべてマイクロソフトのパワーポイントにあるツールで作成しています。

音遊びは、文字入れをする前の低年齢の子にこそ必要だと思っています。 4〜5才の子にも実施しているのですが、理解できているのか不明な事も多く、気づきというよりは、体を動かしながら遊んでいる、教えているという感じになっています。(小さい子なので、体を動かすことは楽しそうです) そんな感じでも進めていくといつか理解して結びつくのかなと思いながら進めているのですが、問題ないでしょうか。 まだなかなかリターンのない年齢なので戸惑うことも多いのですが、またアドバイスをいただけると嬉しいです。 ちなみに、6才くらいからはすごくいい反応が帰ってくることが多く、わかりやすいです。

⇒体を動かして感じる、という方法、とても素敵です。4 歳児ではリターンを感じられないかもしれませんが、きっと体に入っていると思います。ただし、ワークショップ中も伝えたように、4~5 歳だと音素を認識することやブレンディングはできるかと思いますが、音素に分解することはまだ難しいかと思います。ですので、オンセットライムに分解するのもこの年齢だと難しいかもしれません。ただ、理解できる子もいるので、紹介するのはいいかと思います。子どもを見ながら難しそうであれば、無理せずに、でも音を聞かせていく、という感じでいいかと思います。

幼稚園で、3から6才が一緒になっているクラスがあります。特に6才のこには音素の認識まではぜひやっておきたいですご、三才には大変すぎるでしょうか。聞いているだけ、しりとりに参加しているだけでも何か身につくでしょうか。

⇒発達段階から言っても、音素認識や操作は 3 歳ではまだ難しいでしょう。この年齢には音あそび 1 や 2 に登場する単語をたくさん聞かせてあげ、発声してもらうことが重要になります。ただ、音節認識はでき始める頃なので、単語をゆっくり言いながら足踏みでカウントしたり、フラフープを並べておいてジャンプしながらカウントしたりして、楽しく行ってはいかがでしょうか。同じ授業をするにも、6 歳児には音素まで行う、3 歳児には単語をリピートしてもらう、というように指導する方が何を目的に行うかを意識して授業を計画してみてはいかがでしょうか。

スライドのイラストは購入されてますか? 音の足し算、引き算ならアイデアが今日紹介されたもの以外があれば、教えていただきたいです。

⇒イラストは描いてくださった方から使用する権利を購入して使っています。音の足し算、引き算は音あそび 7 の子音連結でしょうか?ちょっと上級ですが、speed から p を引いたら何になる?みたいに、初頭音ではない部分を引いてみることもできますね。また、rap の最後に t を付けたら何になる?というように最後に音を足すことも可能です。(単語は子どもにわかるものを使ってください)

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