2つのワークショップ 【諸木ヘレン宏子先生】【山下陽子先生】
毎年1回はコラボワークショップを開催しています。2019年夏は私は 「Decodable Books から 本読みへ -アセスメントと指導-」のWSを開催しましたが、今夏は贅沢にも
・諸木ヘレン宏子先生の「子どもの心を豊かにする英語絵本の世界」(8月12日名古屋)
・山下陽子先生の「Coherent Writing to Convey your thought – 伝える writing- 」(8月18日大阪)
とコラボをさせていただきました!すでに開催から1か月が経ってしまっていますが、そのときの感想をここで紹介させていただきます。
諸木ヘレン宏子先生とのコラボワークショップは今回が3回目。過去2回は CLIL のお話をいただきましたが、今回は「絵本」。絵本に造詣の深いヘレン先生が一体、どうやって絵本を選ぶのか、どうやって英語の授業で活用されているのかを聞いてみたく、お願いしました。
絵本の持ち方から表紙から読み方から身に付けさせたい技能まで、ストンストンと自分の中に落ちていくお話で、あっという間の 2.5 時間でした。絵本の開き方なんて、知りませんでした!
絵本というと、イギリスの小学校では
① その教材をトピックとして授業を通して用いる
② 時間が余った時に読む
という使いかたが多いのですが、ヘレン先生の絵本の用い方は①にかなり近いように感じました。絵本1冊からここまで世界を拡げることができるのか~というアクティビティには目から鱗が落ちる連続でした。特に CLIL とも関係してきますが、先生のように子どもたちにどんな特性があるかを理解した上で、絵本を選び、授業を計画していくことが肝で、そうすることで、英語という教科だけではなく、考える力や1つの視点から別の視点へと物を見る力、そして、やってみようという好奇心がつくと感じました。そこにいくためには、大人が画一的に子どもをとらえてはならず、理解をともなった言語活動の必要性があること、そして、指導者が「この本でこの子どもたちに何を身に付けさせたいのか」ということを明確にプロットすることが重要だと再認識しました。
山下陽子先生とは初のコラボワークショップでした。以前から気になっていた「Writing」の指導について。特に、私自身も日本の中学生に英語を指導していて、Writing をどのように伸ばしていったらいいのか、学びたかったため、陽子先生にお願いして、今回は「伝える Writing」についてお話をしていただきました。
まずは、英語のパラグラフについて考える時間からです。1つの考えについて述べた一連の文章、であり、内容的につながり (cohesive) のある構成で書かれている必要があるとのことです。パラグラフの構成についても丁寧に教えていただき、中でも、controlling idea という概念を知っているだけで、指導すべき点が非常に明確になることがわかりました。この controlling idea についてWSを通して何度も見直す時間があり、少しずつ「こういうものか」とわかってきました。
私にとってとてもおもしろかったのは、英語と日本語のライティングの違いでした。大学院では日本語英語関係なく、山のように論文を読んだのですが、どうも英語の論文を読んだ後の日本語のものは要点がわかりにくい、とずっと感じていたのですが、その謎が解けて、とてもすっきり!
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