授業の流れ

イギリスの小学校での授業の大まかな流れは

・全体への指導

・グループ、または個別の学習

・まとめ

となっています。流れ自体は日本の小学校とほぼ同じですね。

全体への指導 約 15 分

Year 3,4 くらいまでは、子どもたちは全員床に座って先生のお話を聞きます。

高学年になると、さすがに床に座るスペースも取れないためか、子どもたちは全員椅子に座って授業を受けます。(次の画像をクリックして拡大)

DSCN2175.jpg
(この授業は 2 クラス合同の授業なので、全員は床に座れず、椅子に座る子もいます)

先生がまずはホワイトボードに、

L.I. (Learning Intention)

または L.O. (Learning Objective)

または WALT (We Are Learning To)

という略語の後に今日の授業で何を学ぶのかを授業目的を明記します。(学校によってこの略語は違います。)

例) L.I.: To write a story.(授業目的はお話を書くこと)
WALT use TUB method.(TUB メソッドを使うことを学びます)

そして、上の写真のように電子黒板を使って全体に指導をすることもあれば、英語の授業では先生が本を読んだりすることもあります。算数では復習を行ってから新しい計算の仕方を指導していくこともあります。(学年が上がるにつれて、英語、算数、理科の授業は学年全体でそれぞれ能力別にグループを分け、授業もそのグループごとに行っていくこともあります。その場合、担任の先生以外にもティーチング・アシスタントがグループを受け持つので、学年に 2 クラスあれば 3~4 つのグループ別に授業を行います。)

グループ、または個別の学習 約 30 分

全体への指導の後、子どもたちはそれぞれ「グループ」ごとに席につきます。どの学校でも子どもたちの個々のレベルにあった学習ができるように、同じくらいのレベルの子どもたちを同じグループにします。(次の画像をクリックして拡大)

DSCN2189.jpg
(グループごとにこうしたテーブルについて学習します。)

グループ、または個別の学習のときには、プリントを行ったり、自分のノートに問題を解いていったりと、学習方法はさまざまです。中には学校に常備されている問題集を使って問題を解くこともあります。しかし『学校の授業(リンクをクリックすると別タブで開きます)でも書いたように、日本で言う子どもたちが毎日カバンに入れて持ち運びする教科書はありませんので、自分のの教科書を使って問題を解いたり、本を読んだりすることはありません。

まとめ 約 5 分

最後は一斉に今日の授業のまとめです。おおまかに何を学習したのか、自分はちゃんとその授業を理解できたか、授業目的を達成できたかを確認します。

子ども自身が自分で確認する方法として、ノートに書かれた授業目的の横に 黄色 の色鉛筆で小さく丸をつけることがあります。(この色は traffic light=信号と呼ばれます。)

授業の流れ自体は日本もイギリスもあまり変わらないように感じますが、イギリスは個々のニーズに応じているといういいところもあれば、日本は授業が落ち着いて静かに進むといういい点もあります。(イギリスの小学校、授業中はかなりうるさいです。どこの学校へ行っても同じ感想を持ちます:苦笑。)

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