ジョリーフォニックスのトレーニングと学校でのレッスン近況報告

シンセティック・フォニックスのトレーニングは今まで、日本で行っていました。が、最近はイギリス国内に住んでいる日本人の方からもトレーニングをしてほしい、という声があり、週末にトレーニングを行ったり、また週に1回1時間ずつ6回のトレーニングも行っています。

週に1回1時間、というトレーニングは私も初めてのことなのですが、おもしろいですね。特に、子どもさんが現地校でジョリーフォニックスを習っているという方もいらっしゃって、いろんな意味で「あ!これがそうなんだ!」とカチリ!と当てはまることもあるようです。私もそういうお話を聞くとうれしいですね。

こちらのグループは、先週は日本語と英語の違いを「音」に注目して勉強しました。
みなさん、母国語である「日本語」について今まで考えたこともなかったとおっしゃいます。自分が話す言葉ってみんな、考えたことがないんですよね。私もそうでしたから。でも、これがわかると、なぜ日本人が英語の発音ができないのかということもよくわかるんです。すると、「ひらがなや漢字を教える順番で英語も文字と音を教えていけばいいのに」「フランス語やドイツ語を習うときは音と文字の関係から勉強するのに、どうして、英語だけは『英語のシャワー』から入っていくんだろう」・・・と疑問も出てきます。だからこそ、シンセティック・フォニックスの重要性に気が付くのです。

そして、2回目の今日は日本でも主流になっている「従来のフォニックス」と「シンセティック・フォニックス」の違いについて勉強しました。
今までの英語圏での読み書き指導の歴史にも触れ、そこからフォニックスを学習する重要性が見いだされてきます。でも、従来の英単語が入っていることが前提の「英語話者」のためのフォニックスが日本人にいいのかどうかが疑問になります。そこからシンセティック・フォニックスが日本人になぜいいのかがわかってきます。

私自身、こうした背景というのはとても大切なことだと思っています。私のトレーニングに来てくださった方には、教室でジョリーフォニックスを教える際、親御さんに「なぜジョリーフォニックスがいいのか」と聞かれたら、きちんと説明してほしいと思っています。また、「今までのフォニックスと何が違うのか」と聞かれたら、それも説明をしてほしい。ただ「イギリスで主流だから」なんていう答えはしてほしくないのです。だって、私たちは日本人であって、イギリス人によくてもなぜそれが日本人にもいいのかをしっかりと理解して欲しいのです。

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さてさて。9月に入り、学校もようやく落ち着いてきました。私が勤めている学校では、毎朝、帯の時間に Year1, 2 はフォニックスの時間を取っています。今年、私は Year 1 を担当することになりました。習得度別にグループ分けをするのですが、私が見る子どもたちは支援が必要な子どものグループ。本来なら42の文字と音を習得し、同音異綴りに入るのですが、私が担当する子どもたちは、まだ最初の6つの文字も入っていない子がいます。また、中にはADHDを持っている子やディスレクシアを持っている子もいます。ジョリーフォニックスを使って、現地の子どもたち、それも特別な支援が必要な子たちがどうフォニックスを習得していくのか、1年後が楽しみです。
毎日、子どもからいろんなことを学んでいます。子どもは私の一番の先生!こんな素晴らしい先生がそばにいるなんて、私って幸せ!子どもたち、ありがとう!

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i が書けなかった子。昨日、今日と書けるようになりました。sとaが鏡文字だったのがちゃんと書けるようになりました。tという文字と音を認識できるようになりました。子どもが「できた!」と笑顔になるこの瞬間がうれしい。

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