イギリスの大学院のコースいろいろ

こちらのブログでは初めての紹介になりますが・・・。一応、「イギリスの学校」になると思い、イギリスの大学院のことについて、ちょっとだけ記しておきます。
私、2010年の10月からパートタイムで、イギリスにあるノッティンガム大学院で特別支援教育の勉強をしていました。仕事をしながらなので、フルタイムではとてもではないけれど無理だと思い、2年間かけて授業を取り、2012年の5月に修士論文を完成させました。
実は、このコースとは別に、2011年の10月からトラウマの勉強も大学院でしているんです。
つまり、私、去年から今年にかけて、大学院のコースを掛け持ちしていたんですよ~。

前者の特別支援教育のコースは、修士論文を書かないといけません。でも後者のトラウマの勉強は、修士論文を書かなくてもいいんです。
では、何が違うのか。

日本では大学院というと、2年間学び「修士号」を取得し、さらに3年勉強すると「博士号」を取得できると思います (もちろん、論文が認められて・・・とかあると思うのですが。詳しく知らないのでごめんなさい)。

イギリスの大学院は日本とかなり違っています。まず、「学士」終了後にさらに勉強するコースを post-graduate (ポスト・グラジュエィト) と呼び、種類もいくつかあるということ。
その最初の基本コースが、 post-graduate certificate (ポスト・グラジュエィト サーティフィケィト:PG Cert)。 1年間の講義主体のコースです。自分が学んだことをもう少し詳しく勉強がしたい、仕事で必要なために基礎知識を得たい、という人にはぴったりのコース。
次に、 post-graduate diploma (ポスト・グラジュエィト ディプロマ :PG Dip) があります。これは、上のサーティフィケィトをもう少し深めたい、というコースです。通常、学士とは違う分野で大学院進学を目指す人は、このコースを取得していることが望ましいとも言われます。
そして、その上が Masters (マスター) コースで、これがいわゆる修士となるのです。このコースには2種類あります。
1) Taught Course (トートコース MA):講義主体のコース (ほとんどのコースがこれに当てはまる)。講義に出席し規定の単位を取り、独自の研究をもとに15,000語ほどの論文を提出します。
2) (Research Course リサーチコース MPhil, MRes):研究主体のコース。指導教官のもと、独自に発見した研究について30,000語以上の論文を作成します。研究修士号というタイトル取得することになるのです。
この上になると、Doctors (ドクター DPh と呼ばれる)、いわゆる博士課程なのですが、取得するのに 3~4 年かかるそうです。独自の発見について論述した、出版が可能な10万語以上の論文を提出します。

私が勉強しているトラウマのコースは、上の PG Cert なので、60時間授業に参加し、課題を2つ提出すればおしまい。
でも、特別支援教育のコースは、MA なので、120時間の授業 (課題4つ)+論文を提出しなければいけない、ということなのです。
トラウマのコースでは、「カウンセラー、またはそれに従事する人」しか取れないコースなので、全員、フルで仕事をしている人ばかり。特別支援の方では、1/4が先生、1/4が学生、そして1/2は海外からの留学生でした。先生はやはりパートタイムで勉強しています。
自分の経験をさらに深めるために勉強している人ばかりで、みんなの学ぶ姿勢に刺激を受けました。
そんな私の大学院生活ももうすぐお・し・ま・い。

【カテゴリ:大学院】ナビゲーション

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください