ブレンディングとは・・・

シンセティック・フォニックスは、アメリカでは Blended Phonics とも言われることがあるくらい、この Blend (ブレンド) を重視したフォニックスです。

ブレンドとは混ぜ合わせる、融合する、という意味があります。ブレンドコーヒーというのは、いくつかの異なる豆の種類を混ぜて一つにしたものです。これをフォニックスに置き換えると・・・

b—–a—–t と一つ一つバラバラの音 (異なる豆) を徐々にくっつけて (混ぜて) いき、
b—a—t
b-a-t
bat          と一つの単語として読むこと (ブレンドコーヒー) という感じでしょうか。

シンセティック・フォニックスでは、単語を読むときに、前から順に音を出して、音と音とくっつけて読むことを非常に重視しています。従来英語圏で指導されていた読み方とは大きく異なります。シンセティック・フォニックスが紹介されるようになるまで、英語圏ではいろいろな指導方法が取られてきました。analytic phonics (アナリティック・フォニックス) や analogy phonics (アナロジー・フォニックス), onset-rime (オンセット・ライム) などがあります。

(参考サイト:Reading Rockets, Phonics Instructions 
http://www.readingrockets.org/article/phonics-instruction
英語教育ユニバーサルデザイン研究会, ⑧フォニックス 
https://www.manabishien-english.jp/)

onset-rime というのは単語を母音の前と後ろのかたまりにわけるものです。例えば、

hot であれば、h が onset, ot が rime。
strong であれば、str が onset, ong が rime。
ship であれば、sh が onset, ip がrime です。

英単語を見ると、この onset が同じ単語 (strong, string, strap など) や、rime が同じ単語 (hot, pot, cot など) がたくさんありますね。これらのかたまりを一つとしてとらえられれば単語を読むときに楽に読めるようになるというのが、この指導法です。 

この方法はある程度文字と音の関係が入った子どもには有効ですし、早く読めるようにするためにこの読み方に早かれ遅かれ移行していきます。(ある程度英語が読める人は、初めて見る単語を onset と rime に分けて読んでいる人が多いのでは?)

しかし、シンセティック・フォニックスでは、子どもたちが文字と音の関係を習い始めた最初のころは、この方法は取りません。まずは一文字ずつ読んで、それをくっつける練習をどんどんするようにしていきます。特に、第 1 グループ (s, a, t, i, p, n) では、CVC 単語 (sit, tap, sat, tin などのように、子音-母音-子音 で作られている単語 C=consonant:子音、V=vowel:母音) を自分でブレンディングできるようにすることを目標に指導していってほしいと思います。ジョリーフォニックスの作者スー・ロイドさんも「練習あるのみ」とおっしゃっているくらい、とにかくブレンディングの時間を取って、たくさん読ませてください。

そして、徐々に CVCC や CCVC の単語を紹介していきます (「はじめてのジョリーフォニックス ステューデントブック」の第 2 グループ e で tent、r で rest を紹介) 。早い子どもであれば、第 1 グループの終わりには、子音連結も練習するようにして、読めるようになります (st, sp, sn, nt など)。 ただ、子どもはみな伸び具合が違います。あっという間にできる子もいますが、なかなか音がくっつくということが分からない子どももいます。CVC のブレンディングが上手にできるようになるまでは、ブレンディングを何度も何度も繰り返し、練習してほしいと思います。

写真:BS ロール(ブレンディング・セグメンティングロール)
左から子音(水色)・母音(オレンジ)・子音(緑)の順に並べたロール。これをそれぞれ回していくと、いろいろな組み合わせの単語ができる。それを子どもたちが読んでいく。中には、宇宙語と言って、実際にはない単語も登場するが、「ブレンディングの練習」のときは知らない単語を読めるようにすることが目的なのでそれも O.K. とする。

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