英語論文の書き方:その3 下書き

前回、論文の流れを作った床に並べた資料やメモから下書きをしていきます。
5,000語のアサイメントで、
(Abstract 150→文字数にカウントされない)
Introduction 500語
Section 1 1,200語
Section 2 1,800語
Section 3 1,500語
Conclusion 500語
を目途に書いていきます。カウントすると5,500語になりますが、たいてい、指定された語数の±10%はO.K.ということが多いようです。これは、各学部によっても違うということですし、時には先生によっても違うということですから、必ず自分のスーパーバイザーに確認してくださいね!

私自身、最初のアサイメントは日本語で下書きをしていきました。しかし、
-参考資料に出てくる単語は英語なので、それを日本語に直し、下書きを仕上げていく時点でその単語をまた英語に直し二度手間になった
-結局、英文で書かないといけないのなら、最初から英語で書いたほうが時間の節約になる

ということで、二回目のアサイメントからは下書きは英語になりました。ただし、日本語文もかなり混じっています。7割英語で3割日本語という感じでしょうか。
実際、このメモや資料にそって下書きを書くと言いましたが、一度下書きを書いては、おかしいポイントを見つけ、また書き直す。そして必要な資料を再び探し、また下書きを書き直す・・・ということを何度も繰り返しました。
でも、この繰り返しが、さらにcritical thinking を活用する大切なときだと思います。自分自身書いたことに「どうして?」「この結論はどこから導き出されたの?」と第三者になったつもりで読み返していきました。できた!と思っても、翌日読むと、全然ダメ…ということも多々あります。必ず何度も読み返してください。

下書きで注意したいのが、文章の長さ。ただ単に長い文をだらだら書けばいいというものでもなく、時には短い文を入れて、メリハリのある文章になるように気を付けました。できれば、普段から論文などを書いているネイティヴの人に見てもらうことをお勧めします。学校ではたいてい、英語を母校語としない人のためのサポートがあるはずです。
私は大学の准教授をしている知人が二人いて、かなりヘルプをしてもらいました。(ただし、彼らが見てくれたのは英語の文法と文章の意味が通じるか・・・でした。内容に関しては、私の論文なので一切添削なしでした。)

*論文を書くときに悩んだのが「時制」。日本語にない概念なので、結構難しかったです。あと、冠詞 a, the, its, some などもやはり日本人、忘れがちです。ただ、これは書けば書くほど・・論文を読めば読むほど身に付いてきますよ。

さて、私が参考にした本。

英語論文によく使う表現 英語論文によく使う表現
(1991/07)
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この本では、
・論文の組み立てにかかわる表現
・内容にかかわる表現
・議論・考察にかかわる表現
などがたくさん紹介してあり、主題や目的を提示する言い回しだけでも、
・The prupose of this paper….
・We are concerened with …
・This paper is intended as an investigation of …
などなど、18種類の言い方を提示しています。

また、学者の意見を紹介する・引用する言い回し、考察を始めるときの言葉・・・また、巻末には略語・指示語一覧、論文で必要な句読法(ダッシュの使い方、格好の使い方など)もあり、勉強になりました。
・・・が。結局、日本語でもそうですが、言い回しって自分の得意とするものが多くなるんで、最初にアサインメントを書いた時には重宝したこの本ですが、2年も経つと読まなくなりました(苦笑)。
そこで、私がよく使った言い回しを羅列します。
【イントロダクションなどで、自分の意見やわかったことを述べるとき】
・draw attention
・found
・mention
・stress
・indicate
・…led me a question

【ほかの論文などを引用するとき】
・state
・suggest
・portray
・demonstrate
・define
・argue
・propose
・emphasise
・note
・figure
・explain
・adderss

【その他よく使ったもの】
・Although
・Contrary to…
・In contrast
・As a result
下書きにおよそ一か月くらい使っていましたね。週末は部屋に閉じこもって・・・というほどでもなく、逃避もかなりしていました(苦笑)。

【カテゴリ:大学院】ナビゲーション

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