日本での講演会で学んだこと
大阪での講演会やワークショップ、また名古屋でのトレーニングやワークショップではたくさんの方にご来場いただけ感謝です。
ジョリーラーニング社の社長のジョリー氏のお話では、読み書きの変遷やジョリーフォニックスの歴史、そして世界でどれだけこの教材が用いられているのか・・・詳しい説明がありました。
ジョリーフォニックスがイギリスの68%の小学校で導入され、また実績を残している話を聞くと、いかに優れた教材であるのか感心します。一教師だったスー・ロイドの子どもたちの読み書きの力をよくしたい、という願いから生まれたプログラム。その「強く願うこと」によって何十年も経った今、多くの子どもたちが救われています。
まず、ジョリーフォニックスでは、最初はアルファベット読みを教えません。最初は徹底して「文字の音」を教えていきます。ここがとても大切なところ。日本では「エィ、ビー、シー・・・」と教えていきますが、これを一切しないということで、みなさん、驚かれます。そして文字を教える順番も s, a, t, i, p, n ・・・というように、よく使う順から。また、大文字も最初は教えていきません。
その理由は・・・まずは「音」も「小文字」も子どもたちが習ってすぐに使えるものから。大文字って固有名詞の最初に使用するくらい。
「エィ、ビー、シー・・・」という名前も、単語を読み書きする時には使いません。
子どもが混乱しない方法で指導していくことの大切さを再認識しました。
さて、私は日本人の英語がなぜ通じないのか・・・日本語の持つ特徴と英語の特徴から私なりに分析しました。日本語は「拍」、英語は「音素」を音の素にしているところに、その原因があると思っているからです。日本語をイギリス人に、英語を日本人に長い間教えてきた経験を踏まえてのことですが、みなさん、納得してくださいました。
その後、ジョリーフォニックスの実践。思った以上に簡単に r や l の音を出すことができて、みなさん、感動してくださり、私もうれしかったです。
この講演会の後、大阪日日新聞にインタビューを受けたジョリー氏。
ジョリー氏は日本語を身に付けてから英語を学ぶほうがいいという意見に反対していますが、私自身は小さいうちに日本語でのインプットをどんどんしていくことが大切だと思っています。これは何も英語を聞かせないということではありません。日本語でのインプットを減らしてまで英語ばかり聞かせるのはどうか・・・と思うのです。きちんと日本語でも語りかけ、そのうえで英語を聞かせてあげる。
様々なバイリンガルの研究や調査もされています。たくさんの考えがあります。英語を学ぶ理由って何なのか。英語ができたらいいな・・・そう思う気持ちもよ~くわかります。でも、それって日本語ができていることが前提ですよね。母国語の基礎を養う大切な時期には、やはりそれを育てていくことが大切なような気がします。
そんなことも参加された方と話あうことができ、自分自身、乳幼児の英語教育にちょっと興味が出ました。
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