「読みの流暢さを育てる」ワークショップ 感想&質問

2024 年の夏は「音韻認識を育て、読み書きの力をつけるため」の 4 つのワークショップを東京と大阪で(大阪では、その内の 2 つのみを)開催しました。

1) 読み書きに入る前に行いたい「英語の音あそび」で音韻認識を育て、

2) ある程度の段階になったら、読み書きの基礎を作る「Jolly Phonics」を導入します。

3) その途中から「読みの流暢さを育てる」指導を行い、

4) より高度な読み方を指導するための「Guided Reading」へとつなげていきます。

それぞれのワークショップにご参加くださったみなさまからフィードバックをいただきましたので、そのご感想とご質問にお答えしていきたいと思います。第 3 回目はジョリーフォニックスの指導中に行う「読みの流暢さを育てる」ワークショップ(@台東区)です。

子どもが文字面を読むのに時間がかかると、なかなか意味理解までいきません。これは私たちも同じだと思います。そして、日本人の子どもには文字面が読めても、その単語がどういう意味なのかもわかりません。ここの部分をどう埋めていくのか、そんな話をしました。

感想

流暢に読む?まず最初に流暢から考え、低次の読みの大切さ、読み方のスキルを身に付ける事の大切さが分かりました。それを応用して読みを増やしていくためには、1人1人をしっかりと見る事だと思いました。読みが増えたら楽しさが感じられると思いました。

Decodingについて改めて「文字をみてそれを音に変換すること」ということを学べました。低次、高次の読み、というくくりはあまり意識していなかったので、子どもたちが字面だけか、ちゃんと意味を理解しているかを指導者が理解を深めることが重要だと思いました。

「流暢な読みとは?」と聞かれてうまく言葉にならなかった部分が、「低次の読み」「高次の読み」に分けられ、低次から高次への段階が明確に示されていることを学んでとてもよかったです。 この段階を利用して「子どもが、何を、どこまで、どう読めるようになるか」その子の学習の目的をはっきりさせることができる、これはとても大事なことだと思いました。今までぼんやりとしていた部分が、はっきりと姿を現したように感じました。ぜひ指導に活かしていきたいと思います。 また、躓いている子がいたら、この過程のどこで躓いているのか、見極める材料を学べたことが今日の大きな収穫の一つです。できる子はもちろん、躓いている子が前に進めるようにしていきたい。もっと楽に学べるようにしたい。そう思っています。

低次の読みで力を使ってしまい、高次まで行けない。「自分が日頃感じていた難しさは、こういうことだったのか!」と納得です。 音と文字をつなげるのに精一杯で、一文を読んでも内容が全く頭に入ってこない。 「文章を読んでイメージが湧くようになるには、どうしたらいいのだろう?」というのがこのワークショップに参加する前の疑問でしたが、単語の知識、語彙というのが本当に大事なのだと思い知った1日でもありました。 最後に、「教えて満足していませんか?」の先生のお言葉にドキーン!はい、そうでした。今日の「読むということを学んで、子どもが高次の読みに達するまで、イメージや背景、社会通念まで想起できるレベルまで、そこまでを視野に入れて指導しなくては、と襟を正す思いです。 そして、「継続」の大事さ。1日3分でも。 この気持ち、ワークショップに参加するまでありませんでした。温泉に浸かってるような生暖かい気分でした。気持ちを入れ替えて、継続の重要さを常に心においていきたいと思います。

低次、高次という言葉自体知らなかったので、「読むということ」は深いと思いました。 知らない単語がいくつも含まれている文章を読んだ時に、違和感、不安で読むペース遅くなり、なんとなくスッキリとしない気持ちを体験してみて、単語がわかってるとあんなにも自信ありで文章を言えるんだ!と違いを感じ、語彙を増やしていく大切さを再確認しました。 手作り教材のフラッシュカードは、ペアーワークで実際に使ってみて、単語練習がとても楽しくできました。パタパタブックも絵付きで可愛くて、パタパタめくれて愉快に単語を覚えられるので最高です。

“sight words”の定義を間違えていました。 パッと見てすぐに読める単語のことをサイドワードと言い、それが多くなればなるほど流暢な読みに繋げることができるのだと分かりました。高次の読みに繋げるためには低次の読みでの負担を減らす必要があり、そのためにはしっかりと復習の時間を作ってあげなければいけないと思いました。 高学年以上の子どもたちにはできるだけ高次の読みに繋げていきたいと思うので。 ブレンディングも、短い単語から少し長い単語、チャンクからセンテンスへと丁寧なステップを踏んで指導をする必要があったので、指導手順を見直さなければいけないと思いました。

質問

「発音する時に、母音に力を持っていく」と、英語の読みになる、ということを、きょう初めて知りました。「cat」と「キャット」の違いを、私はこれまで、音色(おんしょく)の違いのようなものとして漠然ととらえていました。そうではなくて、「c」の音の後に「a」の音がくるのが英語で、ほぼ同時に発声しているのが日本語、なのでしょうか。

⇒日本語は子音と母音を同時に発音しているように感じますが、実際には日本語でも前から順番に子音と母音を発音しています。ただ、日本語は子音+母音がワンセットになっていて、そのセットを発音しているように感じます。それに比べると英語は子音と母音がセットになっていないこともあってか、子音と母音との距離が日本語のそれより長いとのことです。確かに、s, z などはちょっと子音を溜めて言うような感じがします。私は音声学の専門ではないので、正しくはわかりませんが。

こちらの音声波形図で、上の英語話者が言った zebra の最初の z の部分が長いように見えます。下は日本語(カタカナ読み)でゼブラと言ったもので、z の部分が短い気がします。(アプリ Say it を用いて、日本語部分は私が発音したもの)

日本人が母音が 1 つの英単語を発音するときには、この母音の部分を強めに言うと英語らしく聞こえます。

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