cued articulation 各音を明瞭に発音するためのメソッド

先日、勤務している学校で cued articulation という研修に参加させていただきました。

cued articulation はオーストラリアで言語障害を持つ子供たちへの言語指導として Jane Passy が考案したメソッドです。

英語には49の音素があります。この23個の母音と、26個の子音すべてに、指で簡単なアクションをしながら口元をしっかりと見せて、発音指導するのが cued articulationです。

基本的に非常にシンプル。
・無声音は指1本、有声音は指2本を使ってのアクション。
・親戚の音 p/b, k/g, f/v などのアクションは同じだけれど、指の数で無声音/有声音を表す。
・色別に摩擦音、鼻音などを分けている。

例えば、
・p のアクションは、人差し指と親指をくっつけて、口の横にもっていく。/p/と言いながら2本の指を素早く離す。⇒口の動きを表す。
・b のアクションは、有声音なので人差し指と中指を親指にくっつけて、口の横にもっていく。/b/と言いながら指を素早く離す。
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(画像はSlideShare, Cued Articulationより。上記イラストをクリックすると、画像もとに飛びます。そこで、詳しい説明を見ることができます。)

また、指の動きで唇の動きを表したり、舌の場所を示したり、息の出し方を表現したりしているので、確かに、発音が明瞭でない子どもや大人への指導にぴったりだと思いました。こちらは、もう少し自分でも勉強して、自分が担当している子どもや将来的には言語指導が必要な子どもに使えるようにしていきたいと思います。あとは、日本人の大人にもかなり有効だと思います。

さて、この研修では言語療法士の先生が直接指導してくださいました。私を含めて5名でのトレーニング。イギリス人に囲まれての発音の練習をしましたが、たくさん褒めていただきました(笑)。特に自分が苦手な音は何度もチャレンジし、納得できるようになりました。

私は英語話者ではないし、どんなにがんばってもネイティブの発音にはなりません。しかし、今回、発音をほめられたというのは、「正しい音」を出すというより、「間違わない音」を出すことを意識したからなのでは、と思います。言語療法士の先生の口元、参加された先生たちの口元を見ていても、みんな違うんです。特に、母音になると、口の開け方が全然違うのですが、それでも大丈夫ということ。

そこで、思ったこと・・・。
例えば、日本人にとって「あ」という音は幅が広い。でも、英語話者にとっては、日本人の「あ」の幅を a, u, er, などいくつにも細分化できる。そのそれぞれの幅が地域によって広かったり狭かったりするけれど、その許容範囲があるということ。私たちが英語の音を学ぶときには、その許容範囲に入るように学べばいいのではないか、と思うのです。

よく、日本でジョリーフォニックスのトレーニングをしていると、私の発音する a の音が違う、o の音が違う、と言われます。でも、私の a も o の音も、ちゃんとネイティブ(英米、また英語を母国語としない人)にも聞き取ってもらえます。英語の音をたった一つの音としてしまうと、許容範囲が狭まってしまって、私たち日本人にはとてもつらいのかな・・と思います。だから、発音がうまくできず、話すのがいや・・と思う人も増えてしまうような気もします。が、その反面、「これ!」という音が決まっているほうが日本人には楽なのだろうか・・・と思ったりもします。

なかなかその答えは出ませんが、私はネイティブ発音至上主義者ではありませんし、日本人の英語でいいと思っていますし、そう伝えています。(外国人が日本語を話すときだって、日本人のように流暢でなくても理解できますよね?)ただし、大切なのは、上記したように、「聞き取ってもらえる幅の中にその音が入るように気を付ける」ということ。それができるように私は、自分のジョリーフォニックスのトレーニングではそう、伝えていきたいと思っています。そう思っていた矢先に、昨年12月のJolly Phonics のトレーニングに参加された方からこんなメールが届きました。

「英語を聞けない、話せない私でも、先生のおかげで、ある程度自信をもって英語学習の支援ができるようになりました。」
こちらの先生は社会科の担当の先生ですが、現在は中学校で通級学級の指導をされおり、英語は苦手だそうです。が、ある程度自信をもって学習支援ができるようになったなんて、素晴らしいと思いませんか?
子どもが「できる!」「読める!」と思ってくれることと同じくらい大切なのが、英語が苦手な先生にも「教えられる!」という自信を持ってもらうこと。先生が楽しかったら、子どもも楽しく学べますもの!cued articulation ではありませんが、Jolly Phonics で楽しくフォニックスを教えられるようになります!ぜひ、3,4月のトレーニングにいらしてくださいね。

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