「ジェニファー・アニストンが失読症を激白!」から思ったこと

もじこさんの on dyslexia ブログや、フェイスブックで知ったジェニファー・アニストンが失読症であったということ。(こちら⇒もじこさんのブログ
もじこさんが

四半世紀前に、ディスレクシアの検査をしているのが驚きです。。
1990年代前半に日本ではディスレクシアという言葉はまったく知られていなかったはず。

とおっしゃっていますが、本当にそう。私が公立の小学校の特別支援学級(当時は特殊学級)で担任をしていた1997年のこと。同僚の先生が勉強熱心な方で、たくさんのことを学びました。特殊学級と言っても、普通学級で困っている子どももちょくちょくとこの教室に勉強しにくる非常にオープンな教室だったのですが、一人の子がこの教室に週に数回、来るようになりました。
この子は
・頭はいい
・独創的
・黒板の文字を写すことができない
・字が汚い
⇒怠けているのか、先生に反抗しているのか・・・?
という理由だったのですが、この同僚の先生が
「この子、もしかしたら欧米で問題になっているXXXXなのかもしれない」と言われたんですね。
「?XXXXって何ですか?」と聞き返すと
「読み書きに問題がある障害らしい。頭はいいし、普通に会話もできるけれど、黒板の字を写すのが異常に時間がかかったり、字が汚かったりするし。だから、怠けていると思われがちで、この子の態度を見ていても、先生との相性もよくないから、もしかしたらそうかも・・・」
という会話をしたんです。今思えば、これがディスレクシアのことだったのか!あぁ、こんなに一生懸命勉強してみえる先生とお仕事していたんですね。もっといろいろ教えていただけばよかった。

こちらは、英語のサイト Jenniffer Aniston Opens Up About Struggling with Dyslexiaです。
Jennifer Aniston

このなかで

・・・But things changed in her early 20’s when she went into an innocuous eye exam for glasses and came out with a diagnosis for dyslexia.

という部分、(20代前半に「メガネをつくるための普通の視力検査に行って、そこでディスレクシアと診断された」)というくだりがとても印象に残りました。
学校や教育関係で「ディスレクシアかも・・」という言葉が出てくるのはわかるのです。しかし、普通の(かどうかはわからないけれど)メガネを作るための視力検査でディスレクシアがわかったというのはこの眼医者さん?眼鏡屋さん?がすごいということに驚きました。それだけ、この眼鏡屋さんが勉強熱心だったのかもしれませんが、教育以外の場からこうした情報を発信していけるというのは素晴らしいと思います。

年末に行った『ジョリーフォニックスと特別支援教育』のワークショップでも出てきたのですが、ジョイビジョン横浜(東横線綱島駅徒歩3分)という眼鏡屋さん。WSに参加してくださった方がこんな丁寧なメールを送ってくださいました。

自分の子どもは、もともと目が悪くメガネですが、中学入学を目前に、超苦手な板書が増えるので、一度ちゃんと診てもらおうと思ったのと、メガネを替えることで少しでも楽になるなら・・・と思ったのがきっかけです。(この時点では、そもそもちゃんと見えてないんじゃないかと思っていました)

ものすごく沢山のチェックをして、「見えてはいるが、眼球の動きにぎこちなさあり、光に過敏、手との協応に課題有り」等々が分かりました。
光は、たしかにいろいろ眩しがっていましたが、「大げさだなぁ」くらいにしか思ってなかったので、ブルーシートをかけて「これ見やす~い!」と子どもが言ったのには本当にびっくりしました。

メガネは、普段は無色だけど波長をカットするフィルムが貼ってあるものと、カット効果の高い濃いフィルムが貼ってあるもの(一見サングラス)と2つ持っています。
学校にも話してあり、外では色の濃いのをつけているようです。
こちらの眼鏡屋さんでは、チェックの後、メガネの調整のほか、目の動きをスムーズにする遊びやちょっとしたエクササイズ等も指導してもらえます。

ということです。日本でもいるんですね!こちらの眼鏡屋さんに一度行って、お話をうかがってみたいです。
*このお話の中でも出てきているブルーシートというもの、またこちらで紹介します。(本当はこのWSのために準備して日本に持っていったのに、当日、ホテルに置き忘れてきてしまったんです・・・。)

さて、私が見ている子どもの中でディスレクシアを持っている子がいます。中学生にもなると「自分はバカだから」と卑下してしまう子も多いのです。でも、そうじゃない。
診断することが100%いいとは限りませんが、本人が知ることで、自尊心が傷つかないこともあるような気もしました。Jennifer Anisiton も知ることで人生が一変したと言っていますし、知っている中学生の子もそう言っていました。ただ、子どもの年齢や理解度、その子の性格などいろいろ考慮したうえで考えていくべき問題だということが前提です。

私は3年前にイギリスの大学院でディスレクシアについて専門で勉強し、ある程度の知識と経験を得ましたが、それでもわからないことがいっぱいあります。でも、少しでも知っているだけで、子どもへの接し方が変わったんです。
考えてみると、20年前に普通学級を担任していた時もそういう子がいたんです。気が付かなかった・・・いや、やはり「もっとやればできるでしょ」としか思えなかった。この子たちにしてみたら、苦痛だっただろうな・・・。ごめんね、先生の無知のせいで苦しめちゃったね・・・。
こういう子を一人でも減らさなくてはいけない。だからこそ、まずは学校の先生方にこうした子どもたちがいることを理解してもらいたい。

そんなことをJennifer Anisiton の告白から思ったのでした。

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