教育講演会:褒める

前回、教育講演会で怒ると叱るの違いについて講演したよ~と書きましたが、今日はその続き。
そもそも、この講演会の目的は
日本とイギリスの学校の違い
についてのお話をするためのものだったのです。
このブログを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、日本とイギリスの学校には本当にいろんな違いがあります。その中でこれは!と思うモノの一つに「イギリスの学校では先生がよく褒める」ことが挙げられるのです。先生に限らず、本当にみんなよく褒めるし、大人にも褒めまくります。
まずは「褒める」
例えば、算数の授業で
「3+5はいくつ?」
と先生が聞いたときに、子どもたちはさっと手を挙げます。先生が一人の子をさして答えを聞くと、その子は
「9!」
と答えたとします。この時、イギリスでは先生がなんて言うと思いますか?
「よく手を挙げて答えて偉かったね!でも、答えが違うからもう一度考えてごらん」
なんです。
たとえ答えが違っても、子どもにプラスのフィードバックを与えるんです。これなら、子どもも次もチャレンジしてみよう!と思えますね。
もし答えが違っていた時に
「違う」
なんて否定されて終わりだったら、もう一回やってみよう、手を挙げてみよう、とは思えなくなってしまうと思います。子どものやる気が育たなくなってしまうのです。
何を褒める?
講演会でお母さんたちにお願いしたのが、子どもたちを
「褒めてください」
ということ。褒められることで子どもの「やってみよう」「がんばるといいことがあるな」「間違えてもいいんだ」という気持ちを育てることができるからです。
実は、ずっと昔に、ある日本人のお母さんに
「今日、OOちゃん、すごくがんばったんですよ。思い切り褒めてくださいね。」
と言ったところ、
「私、今まで褒めたことがないので、今さら褒められません。」
という言葉が返ってきました。
そうか。確かに難しいかもしれない。褒め慣れていないと、何を褒めていいのかわからないですものね。そこで、今回の講演会でいくつか例を出してみました。
-勉強だったら、
「今日はきれいな字だね」「姿勢がいいね」「昨日より本読みが上手になったね」「この前までできなかった問題ができるようになったね!」
というように、褒めることは何でもいいんです。勉強に直接関係していないことでもいいんです。
-生活習慣だったら、
「靴を上手に並べられたね」「今日は言われなくてもお片付けができたね。すごいね。」「いつもは何回も注意されるけれど、今日は一回でゲームを止められたね!」
など、たとえそれが「完璧」でなくても、やった行為について褒めてください。
子どもは「褒められること」でぐぐっとやる気を出します。そのあとで、間違っていることを指摘してみてください。
褒めて伸ばす」
日本では
負のフィードバック
が重視されます。例えば、子どもがテストで90点取ってきたとしたら何て言いますか?
「あと10点、がんばってよ」「ここができていれば、100点だったのにね」
とついつい言ってしまうかもしれません。
そうすることで、子どもにやる気を奮い立たせるのです。もちろん、これで「何を!やってやる!」と思える子もいます。しかし、そうでない子もいるのです。
イギリスでは
「わ~すごいね!一生懸命やったんだね!」
とまずはがんばったことを褒めます。そしてそのあとで何を間違えたのか見ていきます(そもそも、テストは日本では「減点法=100点満点からどれだけ間違えたのか」で点数を出しますが、イギリスは「加算法」。全くできない=0から始まり、できた数で点数をつける方法です。常にできたことに重点を置くのです。なのでテストは100点満点じゃないんですよ)。
最初に親や先生から発せられる言葉が「ポジティブ=正」か「ネガティブ=負」かによって、子どもたちのやる気に大きく差をつけます。
その子のありのまま
何も難しいことではありません。その子のありのままを見て欲しいのです。
そのためには、人と比べないこと。
「OOちゃんはこんなにできたのに、なんであなたはできないの?」
ではなく、
「わ~すごい。昨日までできなかったのに、今日はできるようになったのね!」
です。その子を見て、その子の成長ぶりを褒めてあげて欲しいと思います。
次回は、褒めないとどうなってしまうのか・・・。
いろいろなデータを取り上げて日本の子どもの「自尊感情」についてお話ししたいと思います。

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