第6回 こども英語教育研究大会 に参加して

 2018年秋の日本出張最終日に 「こども英語教育研究会」さまと「特定非営利活動法人 Creative Debate for GRASSROOTS」さま共催で兵庫県の百合学院中学高等学校で開催された第6回 こども英語教育研究大会に参加させていただきました。

 

 今大会のテーマが「学びに向かう力」でした。それに対する話を講師が行い、参加者は受講したいお話を4時間分聴講する、という形式でした。私は午後2時間分、お話させていただきました。大変ありがたいことに2時間とも満席に近かったのでは、と思います。通常16時間のトレーニングでお話するジョリーフォニックスについて45分でまとめてお話をしました。言いたいことはもっとありますが、「学びに向かう力」ということで、読み書き困難を持つ児童についてお話させていただきました。「英単語」という高い壁を登ってみようと思えるような力をつけること、それには「わかった!」という体験をさせることが大切だと思っています。

 

 午前中時間があったので、「小学校」に焦点を当ててみえる先生方のお話を聞くことにしました。
Friendly World さんの 「言語活動を体験しsmall talkを作ってみましょう」と北野ゆき先生の「学ぶことを学ぶ」 を半分ずつ、そして日吉英智先生の「小学校外国語での主体的・対話的で深い学び」を拝聴しました。現場で実践されてみえる北野先生、日吉先生のお話は、子どもたちの視点に立ったもので、子どもたちの顔が浮かんでくるお話でした。学ぶということは行ったり来たりなんだなぁ、と改めて感じました。Friendly World さんはもちろん、現場で子どもたちと向き合って指導されてみえるのですが、今回は担任の先生方に small talk をどう促すかを話されてみえました。本当にちょっとしたことで、日本語だったら「うんうん」と相槌をするようなことを英語ではなぜかスルーしてしまっており、それをどう促していくのかさわりの部分を学びました(私が途中退席してしまったので・・・ごめんなさい)。

 全体会では「学びについて考えよう」というテーマで、大手門学院大手前中高等学校教諭の福島哲也先生(数学)、そして、こども英語教育研究会顧問であり広島大学教授の柳瀬陽介先生からお話をうかがいました。

 「学びに向かう力」ってなんだろう・・・福島先生は「人間関係」について、柳瀬先生は「個」という側面からお話されました。
 福島先生は授業は「教えない」そうで、生徒たちが学んでいくとのこと。数学で教えないというのはどういうことなのだろうか、それについて先生はいくつかお話をされました。自分は何もしない、とも。(いや、何もしないわけはない)、と思いつつ聞いていると、生徒たちが何をどうしているのかすべてメモを取っているとのことです。これはすごい!(実は、私も教員をしていたときに、やったことがあるのですが、とても大変です)。福島先生のお話は、うんうん、と頷きながら拝聴する部分が多く、特に、「どんな大人に育てたいのか」という問いに対し、「受け身ではなく自らが動く、能動的な大人になってほしい。そして、教えるということを通して、”学ぶ術”を教えたい」とのこと。ここがとても共感した部分。そして、最後に「学びに向かう力」について、「わかったと思えることが根底」とおっしゃっており、ここでも激しく共感しました。
 

 柳瀬先生の「からだ・こころ・あたま」というお話はご著書は拝読していましたが、今回、はじめて講演を聞き、少しずつわかってきました。基本用語として、「からだ」「あたま」「こころ」って何なのか、ということをまずはお話してくださいました。(自分がとらえていた概念とは違うお話で、まだ、私はこの部分は消化できておりません。)今回の大会テーマの「学びに向かう力」について、”内から湧き出るものであり、外から強制されるものではない””ワクワク感”とおっしゃっており、これはもうそのまま、私の中に入ってきました。そして、この「深い感情を伴わない思考は深い思考を伴わない感情と同じように危険」であるという示唆。ただ丸暗記した「たずねる (ask) (visit)」 という単語を例に出してお話くださいましたが、意味を理解しようとせず丸暗記に頼ると、適切な語を使えないということですが、これはややもすれば、点数だけを取らせようとする教師や社会が子どもたちにそれを強いてしまっている部分もあると思います。教育は社会全体で行うもの。今の日本の社会ってどうなんだろう・・・と考えてしまいました。

 非常に学びの深い一日となりました。私にとって「学びに向かう力」って何だろう、ということを、今大会でお話をいただいてからずっと考えていました。英語の読み書きということを指導しており、子どもたちが学ぼうと思うのは、「!」となる瞬間があり、「わかった」と思える瞬間があるからこそ生まれるものだと思っています。子どもたちが「!」の瞬間はこころが動くこと。そして、何よりも子どもたちを信じること。これが教育の一番根底にある部分だと思うのですが、「これは無理だろう」「できないだろう」と決めつけるのではなく、子どもたちのできる力を信じたい。そのためにできる力をつけたい。子どもたちの笑顔のために、また一歩進んでいきたいと心より思える大会でした。こんな素晴らしい学びとわが身を省みる機会を与えてくださったみなさまに感謝を込めて。

2018年11月10日 山下桂世子

とてもとてもこころが温かくなるプレゼント。

発表後に、参加者が付箋に思いを書いて、こんなふうにメッセージを伝えてくださったんです!もう、びっくり。「こころ」が動く瞬間ですね。そして、こんなかわいいイラスト。

「辻めあり」先生画。すべての先生にこんなイラストがあったんですよ。うれしい~。このイラスト、スタンプにしたい!

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