語彙を豊富にしたい・・・Thesaurus の活用

私は、日本語でもそうですが、英語でもいつも「適切な」言葉が見つからず、落ち込むことがあります。ある程度英語の文法もわかってきて、少しずつ自分の思っていることを表現したいのに、いつも同じ言葉になってしまう。特に、少しずつ現地の人が言っている言葉がわかり始めたときによく感じました。また、今でも子どもの作文指導をしていても、私が単語を知らずどうしよう!となることもあります。そんなときに活用するのが Thesaurus(類語辞典)です。

日本人用にこれがいい、というのはなかなかありませんが、英検 2~3 級くらいの力であれば使える類語辞典をピックアップしました。ご参考になればと思い、以下 4 つの辞典を紹介します。

*ここで紹介する辞書は、イラスト部分をクリックすると日本の Amazon に移動します。詳細はそこでもご覧いただけます。また、イギリスの Amazon で検索していただくと、中身も見ることができます。

1. Oxford First Thesaurus

私の手元にあるものは黄色い表紙なのですが、これが 2018 年 6 月に改訂されて出されるようですね。中身が変わるかどうかはわかりませんが、この辞書の良さは例文が多いということ。例えば、happy を引くと、cheerful, jolly, merry, glad, pleased という類語が出てきて、それぞれに例文が挙がっています。その例文がわかりやすくて、英検 3 級程度であれば、ほとんど理解できるかと思います。

また、この辞典の特長はイラストが多いということ。形容詞はイラストを使って説明するのは難しいですが、動詞にはそれぞれイラストで説明がされていることが多いので、わかりやすいと思います。

例:eat のところには、bite, chew, gobble, munch, nibble, taste, gnaw, graze, peck があり、gnaw の横には、The dog gnawed the bone. という文と一緒に犬が骨を噛んでいる絵がついています。

2. Collins Junior illustrated Thesaurus

こちらは 1. Oxford First Thesaurus よりも少しレベルが上がります。同じく、happy を例にとってみると、bright, cheerful, contented, delighted, glad, joyful, light-hearted, overjoyed, pleased, thrilled という単語が出てきます。数も多く、そしてそれぞれに例文がついているのがやはりいいですね。読む力としては、英検 3 級以上は必要かと思います。私は子どもではなく、大人の英語のクラスで使用しています。

また、eat を例にしてみると、bite, chew, devour, gnaw, gobble, graze, have a meal, munch, nibble, peck, swallow とあります。gnaw のところには Boggart happily lay down in the garden and gnawed his bone. と写真付きでありますが、やはり例文は Oxford とくらべても、少し難しいですね。

3. Oxford Junior Illustrated Thesaurus

こちらは、 1. 2. とは違い、すべての類語にその意味や例文がついていません。しかしこの辞典のいいのは、頻繁に使う単語 overused word というカテゴリーがあり、それが四角で囲ってあるためとても見やすくなっている点です。

また、レベル的にはイギリスでは 7-9 歳が対象とされていますが、日本では英検 2 級程度かな、と思います。

4. Usborne First Illustrated Thesaurus

この類語辞典は、上記 3 点とはかなり違っています。まず、例えば happy の類語を引こうと思ってもすぐには引けません。この辞書は、言葉から類語を引くのではなく、衣類、動物、感情、町、仕事などに分類されており、その分類の中にいろいろな単語が類語として出される形式をとっています。そのため、happy を調べようとすると「感情」の分類、つまり All sorts of feeling というカテゴリーを見ることになります。


こんな風に、感情についての単語がいろいろ出てきて、happy の類語が cheerful, chirpy, glad, overjoyed, over the moon とわかります。

では、どうやって happy という言葉を探すかというと、辞典の最後に word finder があるので、そこで happy が何ページ目にあるかを調べてから上記のページにいく、というわけです。

同じように、eat は eating and drinking という分類になっています。その分類のページはこんな風になっています。

ここを見ると eat の類語として bite, chew, gnaw, gobble, munch, nibble が出てきますが、特にそれぞれに例文があるわけではありません。ですので、その違いを知るためには辞書で単語を調べる必要があります。

英語を母語としない子どもであれば、類語を増やすというより基本語彙を増やすためにいいかもしれません。よく小さい子供用に出版されている 100 words の上級編、という感じでしょうか。イラストが多く、カテゴライズされているこの辞典、イギリスに来る人にお勧めです!

5. Usborne First Illustrated English Dictionary and Thesaurus

自分自身、辞書と類語が一緒になったものが欲しいと思っていたので、この投稿を書きながら類語辞典を調べていた時に思わず購入してしまったものがこちらです(笑)。私としては、辞書で happy を検索するとその意味がかかれており、その下に類語としていろいろな単語が掲載されている、というものをイメージしていましたが、届いて中身を見たら、この辞書の前半が普通の辞書になっていて、後半に 4. Usborne First Illustrated Thesaurus がそのままくっついたつくりになっていました。単に 2 冊の辞書が一つになっただけのものでした(笑)。

(余談ですが、辞典と辞書の違いを見たら、あまり違いはないようです。「太田出版 ケトルニュース」より)

以上、5 種類の類語辞典を紹介してみました。みなさんの類語辞典選びのご参考になったら嬉しいです!

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