フォニックス指導で混乱させないために気をつけたいこと:覚書

 今日は私が子どもたちに英語の読み書き指導をしていて、自分が指導していくなかで気をつけたいと感じたことの覚書です。今、現地の小学校で15、6名の保護者を対象に、お家でのフォニックスのサポートのワークショップをさせていただいています。

 英語の読み書き指導は、もちろん、シンセティック・フォニックスで行っていますが、私が勤務している学校では Letters and Sounds の指導順にジョリーフォニックスで指導しています(本当はジョリーフォニックスの順番で指導したいのですが、学校での方針もあり、この方法を取っています)。この Letters and Sounds では、もちろん、シンセティック・フォニックスですから、abc順には指導しません。
s a t p i n m d g o c k ck e u r h b f ff l ll ss ・・・(続く)
という順番です。

 今回のワークショップでは、ck まで行ったのですが、保護者の方がおっしゃるには、子どもたち(英語話者の子どもたちでも!)が間違えやすいのが、「n, m のの区別」が挙げられました。特に、この Letters and Sounds では、6番目に n, 7番目に m が紹介されます。これが、子どもたちにとって、この二つの音の混乱を招く一つになっているかもしれないという話になりました。似た音を連続して指導してしまうことで、音の混乱を招く・・・。ネイティブの子どもたちでさえ・・です。

 次に、d と g の書き順指導をしている際に、b, d の混乱についても、話が出ました。この混乱については、英語を指導されている方は経験があるかと思います。小さい子どもであれば、ひらがなでも鏡文字を書くことがあるように、年齢が低ければ、この b, d の反転はあまり気にする必要はないかもしれません。でも、できることであれば、子どもたちに負荷をかけさせたくないですよね。Letters and Sounds では、この二文字を指導するのにかなり間があるのが分かるかと思います。

 アルファベット順に指導していくと、b, d は2番目と4番目に出てきます。そして、m と n はお隣同士に出てきます。こうしたところでも、文字と音の関係を学ぶ初期の子どもにとって、アルファベット順というのは、つらいかな・・・と感じました。特に、m と n は音だけでなく、形も似ていますものね。

 シンセティック・フォニックスでは指導していく順番は、アルファベット順ではありません。これは、読み書きの初期段階で組み合わせて(シンセサイズ)読める単語の量が、ぐんと増えるから。ジョリーフォニックスの作者のスー・ロイドさんは、子どもが混乱しないように、b と d は離していると、おっしゃっていました。ジョリーフォニックスでは、
s a t i p n c k e h r m d g o u l f b ・・・(続く)
という順で教えています。また、 c を caterpillar C と言い、この c を使ってできている文字のグループを caterpillar のグループとして、c, o, a, d, g, q を何度も練習していきます。
 今、並び順を振り返って見てみると、n と m も離れていますね。(補足すれば、ng ももっと後半で指導するので、n, m, ng をそれぞれしっかりと学ぶ時間があるということですね。)これも大切な導入の一つだと、今、感じました。

 今回、この二件について今週はいろいろ考えていたのですが、
・文字と音の関係を指導していくのに、大人の視点で指導していないか
・子どもがなかなか理解しない、入っていかないというときには、何らかの理由があるのではないか(その子ができないということを理由にしない)
と常に考えていくことがとても大切だと感じました。アルファベット順で指導していく場合には、指導法を工夫するなど、子どもたちが混乱しない方法を考えなければいけません。ネイティブの子どもたちですら、アルファベット順で教えていったら躓くポイントがあるわけです。これに文字の名前(エィ、ビー、スィー)と音を同時に教えてしまったら、小学校の現場では、子どもたちが混乱することは必至だろうなと思われます。

 子どもたちが混乱しないように・・・躓かない教え方を私たちは考えていかなくてはいけないと、今回、保護者の方との話から感じたことです。自分自身、「大人にとって当たり前のことが子どもにとってはそうでない」ということを意識しているつもりですが、ネイティブにとっても当たり前ではない、ということを再認識させていただく機会になりました。忘れないように、覚書です。

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